【試合評】 今季初の先発全員安打。コボスタ宮城で桜咲く～2016年4月2日○楽天イーグルス15-4西武

17安打15得点。イヌワシ打線、一足早く満開へ

イヌワシ打線は開幕7戦目にして早くも先発全員安打。昨日、仙台地方で開花が観測された桜に先駆け、西武2回戦は快音満開になった。Hのランプがスコアボードに咲き乱れ、チーム17安打24塁打の15得点。初回に1点を先制されたが、ライオンズ先発･十亀、二番手･岡本洋から3回4回に合計11得点を上げ、一気呵成に勝敗を決定づけた。

5回以降も得点を積み重ねたイーグルスは、途中出場の後藤、阿部、伊志嶺にも今季初安打が飛び出す、まさに満開の下で繰り広げられる飲めや歌えや踊れやの宴会状態。西武投手陣を絶好の酒の肴とした。オコエがC.C.リーからヒットを放っていたら、先発全員のみならず、出場全員安打の快記録というゲームになっていた。

楽天先発･塩見は7回を6安打2失点の好投。今季初勝利を手にしている。勝利点は今季初スタメン、同点の3回に勝ち越しのタイムリーを放った聖澤。試合後のお立ち台には背番号11と23、そして3安打4打点と勝負強さを見せた背番号8が登壇している。

プレイボール直前には、今季初のイーグルフライトの実演が行われた。左中間後方のスマイルグリコパーク目指して飛翔した犬鷲の姿こそ、今から考えれば「勝利のフラグ」だったのだろう。

両軍のスタメン

聖澤が今季初スタメン。松井稼は足の状態がまだ思わしくないとのこと。

西武=1番･秋山(中)、2番･栗山(左)、3番･メヒア(一)、4番･中村(三)、5番･浅村(二)、6番･森(指)、7番･炭谷(捕)、8番･渡辺(遊)、9番･坂田(右)、先発･十亀(右投)

楽天=1番･岡島(右)、2番･聖澤(中)、3番･銀次(一)、4番･ウィーラー(左)、5番･今江(三)、6番･茂木(遊)、7番･ゴームズ(指)、8番･藤田(二)、9番･嶋(捕)、先発･塩見(左投)

難敵･十亀剣を攻略

小雨の降る中、1点を追った3回裏、楽天打線が十亀剣を完全攻略した。打者9人を送り込み、1四球1暴投を挟んで短長5連打の集中砲火は今季最長。このつながりの見事さもさることながら、各々、十亀の異なる持ち球を打ち砕いた点が、特に評価できると思う。

口火を切ったのは主将の快打だ。

1死後、十亀の137km速球を弾き返した。ショートオーバーの左前ライナー安打は今季初になる。続く1番･岡島がインコースに入ってきた逆球の111kmカーブを反応良くひっぱり、右翼線を破っていく。この三塁打で嶋が同点のホームを踏んだ。(楽1-1西)

なおも1死3塁のチャンス。打席は2番･聖澤だ。

長年の定位置センターで今季初スタメン。相手の十亀が右投手ということで起用されていた。試合前、全体練習の前に室内練習場でバットを振り込む日々が続いていた背番号23が、今季初安打で指揮官の期待に一発回答をみせた。レギュラーを掴んだ2010年の開幕戦、あの初打席で金子千尋撃ちを見せた当たりを彷彿とさせる、鮮やかな中前への勝ち越し打。結果球は甘く入った135kmのシンカーだ。直前に苦手のインコースを攻められたが、芯を食ったゴロ打球で十亀の股間を射抜いた。(楽2-1西)

背番号23の一打で勝ち越しに成功したイーグルスは、、、

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