【戦評】 いつだって、火曜日から始めよう。投打かみ合った「最高の再出発」~5月8日○楽天5-0ロッテ
2~3勝ぶんに感じられる「理想の夜」
いつだって、火曜日から始めよう──
「再生・楽天」へ5月第2週の火曜日は「今季ベストゲーム候補」と言える最高の夜になった。
大型連休の陽気な気候から一転、気温12度と肌寒さが戻ってきたナイトゲームで、犬鷲ナインの投打が久々にかみ合った。
先発・岸は昨年5/28西武戦以来となる楽天本拠地2度目の白星。
今季初の中5日登板ながら、ロッテ打線を7回まで散発3安打に封じる快投で3勝目を手中にした。
打っては4回にウィーラーの3号ソロ。
石川の膝元シュートを払う打撃で応戦、左中間席へ運んだ一発が決勝点になった。(E1-0M)
それだけではない。
終盤の追加点も、じつに効果的!
7回は今江が「ウルトラマン級の活躍」で東北を救った。
1死3,2塁の好機、代打で起用されると、本人いわく約3分の出場時間でお立ち台行きを決める2点タイムリー。(E3-0M)
2-2と追い込まれていたが、石川の高め144キロ速球をおっつけ、右前へ運んだ「執念の一打」は、沈鬱なスコア1-0から鷲軍を解放する貴重な適時打になった。
これで今江の得点圏打率は10打数5安打の.500へ。
翌8回は勝利を決定的にする2得点。
立役者は「遅れてきたヒーロー」だった。
同日1軍登録され「6番・中堅」で今シーズン初出場を飾った聖澤が2点二塁打で勝利に貢献した。(E5-0M)
楽天の零封勝利は、5/2日本ハム戦(○E1-0)以来、今季2度目。
5点差以上をつけての安泰勝利は、4/6ソフトバンク戦(○E7-2H)、4/15西武戦(○E12-6L)に続く今季3度目。
「失策ゼロ」「暴投・捕逸ゼロ」「四死球ゼロ」のゲームも今季初という、投打かみ合い、守備も引き締まり、再出発の門出にこれ以上のものはないという勝利を飾った。
チーム成績は6位、32試合8勝23敗1分の勝率.258。
ゲーム差は1位・西武と15.0、2位・ソフトバンクと9.5、3位・日本ハムと9.0、4位・オリックスと6.5、5位・ロッテと5.0に変わっている。
両軍のスタメン
ロッテ=1番・荻野(中)、2番・藤岡(遊)、3番・中村(二)、4番・井上(一)、5番・清田(左)、6番・鈴木(三)、7番・加藤(右)、8番・ドミンゲス(指)、9番・田村(捕)、先発・石川(右投)
楽天=1番・茂木(遊)、2番・藤田(二)、3番・銀次(一)、4番・ウィーラー(三)、5番・アマダー(指)、6番・聖澤(中)、7番・岡島(右)、8番・八百板(左)、9番・嶋(捕)、先発・岸(右投)
今季1軍初出場で2安打2打点、聖澤の存在感
再出発の土台を作ったのは、まぎれもなく岸の好投。
しかし、信州人のぼくには、どうしても聖澤の活躍に目を奪われる、そんな試合だった。
今季はキャンプ中に怪我に見舞われ、プロ11年目のを出遅れた。
ファームでも3月4月は調子上がらず。
しかし、5月に入って調子をグッと上げてきた。
5月は4試合連続ヒット、18打席で打率.438。
状態が上向いてきたベストタイミングでの1軍合流になった。
センタースタメンは2016年8/7西武戦以来。
今季初出場で2安打2打点と、幸先の良いスタートを切ることができたのだ。
1-0の7回無死1塁、第3打席が大きかった。
1打席目は、あっさりした初球凡退の二ゴ。
2打席目もフルカウントから見三振と、良いところなし。
7回の3打席目も、送りバント作戦のところ1-2と追い込まれていた。
そして、やむなく打って出たアットバットだった。
サードすぐ右、5-4-3の併殺コースの可能性もある、打ち取られた当たり。
しかし、聖澤の俊足にサード・鈴木が焦ったのか取り切れず、打球がグラブの下を抜けて左前へ到達。
どんなベテランや好打者でも、そのシーズン1本目のヒットは物凄く渇望し、今季初安打が出るまで緊張感から解き放たれないという。
その意味で言えば、拙守に助けられ泥臭い打球だったが、Hのランプが灯ったことは、聖澤に安堵感をもたらしたはずだ。
この後、嶋が送り、1死3,2塁、代打・今江のタイムリーで3点目のホームを踏んでいる。
また、石川からヒットを記録できたことも、意味は大きかった。
というのは、、、
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