【試合感想文】 5/11オリックス3-7楽天:戦況を変えた渡邉佳明の技あり一打!
週末西武戦のキーマンは鈴木大地かな?!
連敗を3で止めて、エースに今季初白星がつく3時間6分の好ゲーム。
勝つのと負けるのでは明暗分かれる3連戦の3戦目だった。
というのは、もし負けた場合この後どんなに善戦しても今週1週間の収支はトントン、借金を返すことはできなくなる。しかし、首位オリックスに一矢を報いたことで、今週4勝2敗で借金2つ返済できるシナリオも出てきた。
イーグルスは金曜日から所沢に転戦して4位・ライオンズとの3連戦。
目下、西武は直近10試合のチーム打率が楽天の.235を下回る.224に低迷し、チーム状態はドン底だ。
おりしも週刊文春が主砲・山川穂高の強制わいせつ致傷容疑を報じるなど、チームに激震が走っている。本拠地で2位・ロッテに3タテされたように、今季はベルーナドームで5勝15敗と大幅負け越しであり、楽天も敵地勝ち越しを目指したい。
カギを握るのは、鈴木大地か。
今シーズンの背番号7は所沢で絶好調。3試合13打席に立って打率.417、OPS1.462。今季2本のホームランはいずれもベルーナドームでかっ飛ばし、打った相手は與座海人とこの週末に出てくる髙橋光成だった。
打球12本中9本が長打の可能性を内包する外野飛球で、打たされゴロが少ない点も好印象。FA4年契約の最終年を迎えたベテランのバットが火を噴くかもしれない。
戦況を変えた渡邉佳明の仕事人ぶり
楽天にホームラン2本、タイムリー2本、犠飛1本が生まれたオリックス8回戦。
則本昂大に今季初の援護点をもたらした岡島豪郎の逆方向Rakuten Mobile広告越えの先制3号ソロも大きかったが、なかでも僕の目を惹いたのは、1点リードの4回1死満塁で渡邉佳明が弾き返した2点タイムリーだった。
この日、お孫さんは約1ヵ月ぶりに1軍昇格。即2番・右翼でスタメン起用され、2打席目に投手強襲安打で今季初安打をマークすると、満塁チャンスで3打席目を迎えていた。1軍昇格した選手がすぐに結果を出してくれる。これほどうれしいものはない。
オリックスのマウンドはこの回から二番手・吉田凌。
先発・黒木優太はこの試合がキャリア2度目の先発だった。フォークが機能不全に陥るなか、どうにか3回4安打1失点と粘投をみせ、4回から継投に入るプランは当初の予定どおりだったはず。このカード初戦は宮城大弥が完封勝利し、2戦目も投手2人で済み、ブルペン陣も休養十分だった。
そのため、1死満塁でお孫さんが併殺網にかかろうものなら、相手の思惑どおりになるところだった。
オリックスのチーム打率.272、128得点は12球団1位、ホームラン28本はパリーグ最多である。E1-0Bの1点差のまま持ちこたえれば、味方打線の攻撃待ちで中盤から終盤へ逆転の機運が高まる。そういう目論見だったと思う。
そんなシナリオを崩したのが、勝負強さに定評のある背番号48の活躍だった。
結果球はスライダーだった。
2015年夏の甲子園で東海大相模のWエースとして優勝に貢献した吉田凌のスライダーといえば、キャリア通算被打率.189を誇る魔球。とくにオリックスが25年ぶり優勝を飾った2021年は、この看板球を武器に8月戦線からチームに貢献。楽天もご多分に漏れず、鈴木大地がスライダーに3球バットがまわる空三振に倒れるまさかの光景もあった。
勝負はフルカウントまでもつれ、7球目ストライクゾーンに投げ込まれたスライダーを必死のバッチで対応。最後は片手1本になりながらも、内野前進守備を敷いたセカンド大城滉二の右、横っ飛びの先の1,2塁間をしぶとく破り、2者生還にみちびいた。
やっぱり・・・(続く)
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