【試合評】窮地の中に活路を見出した、則本&足立の共同作業~8月12日○楽天7-0オリックス
待望の快勝は約1ヵ月ぶり!
エースが今季2度目の完封勝利。
打っては今シーズン5度目の先発全員安打となる14安打7得点。
僕らファンが待望した、投打かみ合う快勝がやってきた!
前半戦は数多く見られた理想の勝ち方も、
怪我人が続出した後半戦は、めっきり減っていた。
セーブがつかない4点差以上のリードをつけたのは、後半戦の初戦、函館で戦った7月18日の日本ハム戦(○E5-1F)以来、約1ヵ月ぶり。
敵軍が満塁本塁打を打っても追いつくことができない5点差以上の勝利は、6月25日の日本ハム戦(○E6-0F)以来、約2ヵ月ぶり。
零封勝利は7月12日ソフトバンク戦(○E2-0H)に続く今季8度目を数えた。
楽天は「強者の野球」でオリックスを圧倒。
このカードの対戦成績を13勝4敗1分とし、今季の勝ち越しを早々に決め、1位・ソフトバンク、3位・西武がともに勝った同日に取りこぼすことなく優勝戦線で健闘している。
これでチーム成績は2位、96試合62勝33敗1分の勝率.653。
各種戦績は、後半戦12勝9敗、岡島&ペゲーロ離脱後7勝8敗、8月5勝5敗。
ゲーム差は1位・ソフトバンクと1.5、3位・西武と5.5、4位・オリックスと18.5、5位・日本ハムと30.5、6位・ロッテと31.5にした。
ペギー、藤田、週明けに1軍再登録へ
朗報も舞い込んできた。
球団史上最強の2番打者が戻ってくる。
同日、ペゲーロが雨でノーゲームになった2軍戦で実戦復帰。
藤田とともに週明け15日からの西武戦での1軍合流が決まった。
日曜日の試合に勝ち、このカードをしっかり勝ち越して、西武、ソフトバンク、上位2チームとの6連戦になる来週を迎えたい。
両軍のスタメン
楽天=1番・茂木(遊)、2番・銀次(二)、3番・アマダー(指)、4番・ウィーラー(三)、5番・島内(中)、6番・聖澤(左)、7番・枡田(一)、8番・足立(捕)、9番・オコエ(右)、先発・則本(右投)
オリックス=1番・T-岡田(左)、2番・吉田正(右)、3番・マレーロ(一)、4番・ロメロ(中)、5番・小谷野(三)、6番・中島(指)、7番・小島(二)、8番・大城(遊)、9番・若月(捕)、先発・山岡(右投)
敵軍先発を悩ませた初回約20分35球の攻撃
楽天が序盤から主導権を握るゲーム展開になった。
初回、2回は無得点に終わったものの、相手先発・山岡の立ち上がりを十分に苦しめ、その後の快勝劇の幕開けを予感させる攻撃をみせた。
首脳陣の起用法がズバリ当たった。
山岡との相性が良いアマダーを3番に置く作戦が奏功したのだ。
その対戦成績は6打数3安打4打点、2本塁打。
メキシコの怪人は山岡から複数ホーマーを放った唯一の打者だった。
初回から早々に天敵との対決を余儀なくされることになった山岡は、自意識過剰の慎重投球になった。
三ゴに倒れた1番・茂木も7球を投げさせての凡退。
2番・銀次はボール先行2-0を経由したフルカウント6球勝負を制する左翼線二塁打で、アマダーの前に出塁に成功!
そして迎えた1死2塁、3番・アマダーだ。
速球で内角を厳しく突かれ、外角低めにスライダーで誘われる山岡の投球を、後半戦に入り威圧感が漂い始めた助っ人がしっかりみきわめ、打者有利のカウントを作っていた。
結果球は、ボール先行3-1からの5球目。
制球力を武器にプロ入りした社会人出身右腕の外角狙いが、何かに取り憑かれたかのように真中への失投になる。
怪人の狙い澄ました快飛球が、中堅フェンス後方を襲った──
ここは惜しくも塀際で失速。
センターを守るロメロのグラブに収まったが、あわや3本目の被弾という大飛球は、山岡の肝を冷やすのに十分すぎるアット・バットになる。
後続の4番・ウィーラー、5番・島内は2者連続四球。
両人ともにバットを1度しか振らず、ボール先行から1塁に歩いた。
2死満塁で6番・聖澤。
ここで1本出れば言うことなしだったが、5球目を空三振。
しかし、初回だけで実に35球も放らせたのだ。
楽天打線が初回、相手先発に30球以上を投げさせたのは、
西にちょうど30球を放らせた7月30日オリックス戦(○E4-3Bs)以来のできごとになった。
2年目オールドルーキーがみせた山岡の看板球撃ち!
翌2回は1死後、8番・足立が魅せた。
今季は出場機会が減っていた。
17度目のスタメンは6月14日ヤクルト戦(●E2-3S)以来、じつに2ヵ月ぶり。
そのなかで迎えた第1打席、山岡の看板球スライダーを捉えて中前へ運ぶ。
後続の9番・オコエがゲッツーに倒れて逸機したが、2年目のオールドルーキーの集中力が伝わってくるような打席内容だった。
好調の2、3番コンビが連打で作った待望の先制点
そして迎えた3回、楽天に待望の先制点がやってきた。
8月2日西武戦(●E4-7L)以来、8試合ぶりの先制劇は、前のカードで西武・秋山に続くリーグ2位13度目の猛打賞を決めてサヨナラ勝利の立役者になった2番・銀次と、前日に今季4度目の3安打を放った3番・アマダーのバットから生まれた。
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