【戦評】 風速20mの「春の嵐」で守乱続出~3月1日●楽天2-8ロッテ
両軍ナインを悩ませた「春の嵐」
前日の「冷たい雨」はすっかり上がり、今日は一転の晴天へ。
ところが、代わりに選手を大いに悩ませたのは、目下、日本列島に襲来中の「春の嵐」だった。
中継映像越しでもゴーッ!ビュウウウー!という不気味な風の音が轟いた本戦。
本塁付近に砂塵が舞い、球審がタイムを取る場面もたびたび。
3回裏終了時のスコアボードには風速12mが表示され、その上のフラッグはライトからレフトへ威勢よくひっきりなしにたなびいていた。
日刊スポーツの報道によれば、20mの風が吹いた場面もあったという。
こうなると、選手たちはフライ処理に四苦八苦になる。
1回表・ロッテの攻撃から波乱の幕開けになった。
1回1死1塁、4番・井上の当たりは打ち取った二飛コース。
ところが、風に流されたポップフライを銀次が取り切れず、付近に着弾。
慌ててひろいなおし、すぐさま2塁送球で封殺完成させたという「珍しい二ゴ」になった。
2回には中飛をセンター田中が無難処理。
しかし、このとき強風に帽子を飛ばされ、バックアップに入ったライトのペゲーロがひろいにいって田中に手渡しするシーンがあった。
3回2死1塁では5番・鈴木が打った左翼へのフライが風に流されてファウルゾーンへ。
レフトの島内も懸命なランニングキャッチで追いついたかに見えたが、捕球体勢に入ったグラブの先で弾いてしまい、取り切れずに終わるシーンも発生した。(エラーはつかず)
きわめつけはマスクをかぶった足立がホームプレート前方で尻もち転倒した6回2死1塁だ。
5番・中村の捕飛を風に流されながらも懸命にキャッチした結果だった。
風に翻弄されたのは、楽天選手ばかりではない。
マリンの風に慣れているはずのロッテ勢も、苦労していた。
1回無死1塁、2番・ペゲーロの左中二は左中間後方へ。
レフトで出場していたドラ4・菅野が背走して追いついたかに見えたが、これも風に流されて着弾し、僥倖のツーベースになった。
2回には三好の三邪飛コースをサード鈴木が取れずにファウルゾーンに着弾するラッキーな場面も飛び出していた。
両軍こんな始末だったから、試合中に審判団と両軍が競技したのだろう。
練習試合にもかかわらず、悪天候のなか、選手に無理させて怪我でもしたら・・・という思いもあっただろう。
強風のため6回終了コールドゲームになっている。
(下記へつづく)
両軍のスタメン
楽天=1番・島内(左)、2番・ペゲーロ(右)、3番・銀次(二)、4番・ウィーラー(三)、5番・アマダー(指)、6番・今江(一)、7番・三好(遊)、8番・足立(捕)、9番・田中(中)、先発・岸(右投)
ロッテ=1番・荻野(中)、2番・藤岡(遊)、3番・中村(二)、4番・井上(一)、5番・鈴木(三)、6番・ペゲーロ(指)、7番・菅野(左)、8番・柿沼(捕)、9番・加藤(右)、先発・西野(右投)
岸、今季初の実戦登板
試合結果は2-8、楽天の大敗になった。
これで27日オリックス戦から3連敗、対外戦成績も4勝5敗1分と黒星先行になり、NPB他球団との対決は2勝5敗に変わっている。
味方打線が5安打(1ホーマー)1四球に終わるなか、楽天投手陣は8安打3四球を計上、エラー3個(全て適時失策)も重なり8失点。
対外戦10試合中5失点以上はこれで遂に8試合を数える事態になった。
本戦の先発は今シーズン初の実戦登板になった岸。
結果は、3回、打者15人、49球、被安打5、奪三振1、与四球1、4失点だった。
「らしからぬ結果」になったが、NPB通算111勝と実績十分の岸のこと。
修正能力にも長けた右腕のため、全く心配はないだろう。
4失点したのには理由があった。
試合後のコメントをみると、、、
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