【戦評】1点差を分けた、賛否両論呼びそうな楽天ベンチの守備判断~5/4●楽天6-7西武
最終局面で暗転した今江の「理想のRESTART」
2日連続の壮絶な延長戦から一夜明けた。
今なおぼくの身体からは徒労感、疲労感が抜けきっていない。
観戦しているこちら側がこれなのだから、グラウンドで戦う犬鷲選手はそれ以上だと思う。
前日は21人を起用した延長12回4時間55分。
移動日なしで所沢に転戦した本戦は19人が出場した延長11回4時間25分。
様々なドラマがありすぎて、ここに全てを書き記すことはできないが、新戦力の奮闘が光る一戦になった。
まずは、右目の眼病で久米島から2軍調整が続いていた今江の槍働きだ。
今季初の1軍昇格&即「7番・三塁」スタメンで2本のタイムリーを含む面目躍如の3安打。
試合前の声出しで「野球人生で一番緊張しております」と本音を吐露したベテランだったが、ところがどっこい、ゲームに入ると『お祭り男』の血が騒いだ。
2軍での最後10打席はノーヒット。
本人の中では不安もあったはずだが、大観衆が見つめる緊迫した1軍の雰囲気が『勝負師』にはよく似合う。
水を得た魚のように生き生きとしたパフォーマンスで、全打席でファーストストライクからバットを振っていく姿があった。
最終打席では特技『バット投げ出し打法』も。
延長11回の決勝点につながった先頭打者エラーは、これは責められない。
まさにホットコーナーで、強打者・中村の強いゴロを手前にファンブルしたが、すぐさまひろいなおしての1塁送球でも間一髪間に合わなかったのは、中村の全力疾走こそ称えるべきだと思う。
メヒアを甘く見た楽天バッテリー
また、2点リードの9回、松井がつつがなく試合を締めくくってさえいれば、なかったエラーなのだ。
その意味で背番号1の通算7度目のセーブ失敗は、今江の再出発にケチをつける『いらぬ記録』になった。
4/10西武戦(○E7-5L)では速球中心の配球からメヒアにストレートをスタンドに運ばれていたため、今度はチェンジアップをアウトコース3連投と、少し短絡的すぎた。
同じコースに同じ球種を3度続ける配球は、ノムさんの最高傑作・古田敦也氏が最も嫌う配球だ。
さすがにプロは3球も同じ球を続けると対応してくるというのである。
全盛期を過ぎた感はあるが、NPBで126本の一発を放ってきた元ホームランキングだ。
松井&足立のバッテリーは少し甘く見ていたフシがぬぐい切れない。
今江の他にも、山下、辰己がともにマルチヒット。
足立も点につながった先頭打者二塁打に送りバントをきっちり決めた。
まさかの島井に至っては1度もバットを振らず、西武の守護神・増井から四球をもぎ取り、2死満塁のチャンスを演出した。
ヒット4本全てセンターへ弾き返した茂木の好調ぶりも光ったが、主演の周りを固める脇役勢の活躍が光るゲームになった。
ほんと良いところも多々あったけど、結局、本戦も1点差を落とし、これでチーム順位は西武、日本ハムと並ばれて2位タイである。
成績は29試合14勝14敗1分、4/23には最大7個あった貯金もゼロに。
各種戦績は、直近10試合2勝8敗(得点55/失点62)、5月1勝3敗、西武戦4勝1敗、6回終了時に同点の試合3勝4敗、1点差ゲーム3勝8敗、延長戦1勝4敗1分としている。
両軍のスタメン
楽天=1番・茂木(遊)、2番・オコエ(右)、3番・浅村(二)、4番・島内(左)、5番・ウィーラー(指)、6番・山下(一)、7番・今江(三)、8番・足立(捕)、9番・辰己(中)、先発・美馬(右投)
西武=1番・金子侑(左)、2番・源田(遊)、3番・秋山(中)、4番・山川(一)、5番・森(捕)、6番・栗山(指)、7番・中村(三)、8番・外崎(二)、9番・木村(右)、先発・多和田(右投)
凡例
賛否両論分かれそうな楽天ベンチの守備判断
一夜明けた今なおも相当の疲労感が体内に残っているので、ここからは簡潔に3つのことを指摘して終わりにしたい。
こういう悔しい1点差を落とすと、どうしても目につくのは、、、
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