【試合評】交流戦負けなくて良かった第2弾~6/1○楽天2-0中日
ミラクル8をしのいだ宋家豪
この試合も5/29○E3-1Sと同じく「負けなくて良かった!」というゲームでした。
則本が好投した先週日曜日はパリーグ全勝でしたが、今回もパの5勝1敗デー。そんな状況下で負けることは許されません。
8回、宋家豪が先頭・鵜飼のツーベースから招いた無死2,1塁。あのピンチのときには、首位・若鷹軍団はすでに試合終了してました。巨人を6-3で降して5連勝を飾っていましたから、追いかける2位の立場としてはゲーム差を引き離されるわけにはいかなかった。
その意味でも、今季中日がミラクルを何度も起こしている8回(※)、宋が良く奮戦しました。
8回は楽天投手陣が唯一先頭に出塁を許したイニングでしたが、宋のコントロール自体は安定していた。制球狂ったのは23球中、四球を与えたビシエドに投げた最後の変化球2球ぐらい。
点差は2点差。一発で同点の場面でした。しかも1塁は空いていた。四球は良いけど長打は許されない状況下で、絶対に甘くならない!という意識が生み出したもの。作戦上は四球OKでした。
再登録後の西口が素晴らしい!
時系列を少し巻き戻して、2点リードした6回、先発・辛島降板後の小刻みな継投作戦の成功も大きかった。
2死走者なしから右打者にチェンジアップを連打され、楽天ベンチは継投へ。2死2,1塁、6番・髙橋に左腕・鈴木翔を投入も4-1のフォアボール。2死満塁、7番・木下で今度は西口が火消しに急行します。
昨年12月、スポニチのプロ野球最強将棋王決定戦で準優勝を飾った将棋好きが、この場面、ひじょうによくやってくれました。
結果球は149キロ。球威押しで遊飛に退けたのです。
6年目25歳右腕といえば、3・4月は自慢のストレートが被打率.318と本来の姿ではなかった。当該22打数7安打1三振と三振も少なく、打たれたヒット7本のうち二塁打3、三塁打1と長打になるケースも大変目立ちました。
ところが、ファーム調整を経て再び戻ってきた5/20以降は自慢の快速球が復活! 5/20●E0-1Bでラオウの三ゴを皮切りに、当該8打数ノーヒット5三振と三振も増えてきました。
投球の66.0%を占めるストレートの復活が大きく、下記表のとおり、5/20復帰後は打者18人と対戦してノーヒット!
ここ最近はビハインド起用が多かった西口ですが、本戦は久しぶりのリードした展開での起用。そこでこのように結果を残しましたから、今後は本戦のような起用法も増えるでしょうし、安樂、宋家豪の勝ちパターンが連投続きで休ませなければならないとき、その代役としての出番も出てくるでしょう。
ブセニッツが前半戦絶望のなか、忍者投法の62番が輝きを取り戻したことはチームにとって心強いですよね。
辛島、今季2勝目
先発・辛島は「攻める技巧派」を体現。6回途中5安打無失点。3奪三振に対し、無四死球で今季2勝目をマークしました。
ストライク率65.6%と合格ライン。カウントを大きく不利にすることなく本領発揮でした。
自慢のチェンジアップを23球、103キロ台のカーブも16球と緩急に欠かせない球種を全体の41.9%で使用し、恐竜打線を翻弄しました。
「辛島x中日」は交流戦もしくは開幕前の実戦でしか当たることのない組み合わせです。そのため前日試合評でも言及しましたが、相手も手探りでくるケースが多い。
この試合も同様でした。解説・中村武志さんも指摘していましたが、中日打者が・・・(続く)
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