【試合評】塩見地方球場5連敗。接戦にヒビを入れたオコエ瑠偉の判断ミス~2016年7月5日●楽天イーグルス3-8日本ハム
ファイターズが強すぎる...
日本ハムは首位ホークスを敵地で3タテし10連勝。楽天は山形の地でその勢いに飲み込まれてしまった。
先手はファイターズ。2回に塩見がレアードに23号2ランを被弾。2点を奪われたが、直後の攻撃でウィーラーが左中間二塁打で出塁、進塁打で3塁まで進むと、6番・今江のタイムリーで本塁生還。1点を追う4回には2死無走者からまたまたウィーラーの安打を起点に、銀次も続き、今江が2打席連続の適時打で同点に追いついていた。
7回途中まで投げた先発・塩見は、初回こそ三者凡退で立ち上がったが、2回以降は毎回走者を許す内容。決して本調子ではなかったと思うのだが、その中でも粘り強く投げゲームを作り、3回以降はゼロに抑えていた。
6回終了時のスコアは2-2。中盤までロースコアの接戦を演じていただけに、7回の5失点が痛すぎた。
中でも致命的だったのは、オコエの判断ミスである。
両軍のスタメン
日本ハム=1番・陽(中)、2番・西川(左)、3番・大谷(指)、4番・中田(一)、5番・田中賢(二)、6番・レアード(三)、7番・岡(右)、8番・大野(捕)、9番・中島卓(遊)、先発・メンドーサ(右投)
楽天=1番・岡島(右)、2番・藤田(二)、3番・聖澤(左)、4番・ウィーラー(指)、5番・銀次(一)、6番・今江(三)、7番・哲朗(遊)、8番・足立(捕)、9番・オコエ(中)、先発・塩見(左投)
ピンチを増幅させたオコエ瑠偉の判断ミス
塩見の球数が100球を超えてきた7回、1死2塁で9番・中島卓のシーンだった。
ショート哲朗の右、2塁ベースの左をゴロ突破で抜けた中安を処理したセンター・オコエの無駄な本塁送球が、ピンチを拡大させてしまった。2塁走者・岡は3塁をまわったところでストップしていたのだが、状況を良く見ずオコエがバックホーム。送球そのものは逸れることなく、素晴らしかったのだが、その送球間、打者走者の中島卓にまで悠々二進を許してしまった。これでオコエが送球間に打者走者に無駄な塁を与えたケースは、5度目になっている。
1死3,2塁で1番・陽。1打席目こそゴロ凡打に仕留めたが、その後は2打席連続ヒットを許した相手なだけに、与田コーチがマウンドへ行き、敬遠での満塁策を指示した。楽天ベンチは1死満塁で2番・西川、3番・大谷勝負を選択する。
この試合、両者にはここまで四球1個を許したが、3三振1併殺とヒットは許していなかった。特に大谷を良く攻めて打ち取っていることから、梨田監督は、左の必殺仕事人=金刃を投入せず、塩見にそのまま行かせたのだと言う。
しかし、西川、大谷にそれぞれ2点二塁打を浴びてしまった。西川の当たりは前進守備を敷いたオコエの後方を襲い、フェンス直撃の中越えツーベース。大谷の当たりはレフトの左斜め前方に落ちたポテンヒットの二塁打。その後、火消しに入った青山も1点を失い、この回5失点。9回にも失点した楽天は、6月16日巨人戦以来、12試合ぶりの8失点になった。
楽天は7回に哲朗の今季1号で反撃を開始すると、9回には銀次、今江の長短打で1死3,1塁のチャンスを作ったが、後続が凡退に倒れた。
塩見は4敗目。メンドーサはこれで5勝目。そのうち3勝は楽天戦だ。メンドーサの地方球場登板は来日後2度目。前回は旭川で5回途中8安打4四球7失点だったが、本戦では地方球場独特のマウンドを苦にしないピッチングで楽天打線を苦しめた。一方の塩見はプロ入り後の地方球場連敗が5に伸びることに。素晴らしい球もあったが、逆球なども目立ち、5四死球は今季初登板以来の多さだった。
チーム成績は5位変わらず。75試合31勝42敗2分の勝率.425。ゲーム差は1位・ソフトバンクと18.0、2位・日本ハムと12.5、3位・ロッテが勝利したためゲーム差広がり12.0(3位との差は今季最大)、今季のAクラス入りはほぼ絶望と言えるところまで来てしまった感。4位・西武と0.5、6位・オリックスと3.5になった。
各種戦績は、日本ハム戦3勝8敗、交流戦明け4勝5敗、7月2勝2敗、地方球場2勝5敗、先制された試合16勝32敗、相手先発外国人3勝7敗2分としている。
4、5、6番、揃い踏みの複数安打
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