【楽天名鑑2021】 辛島航、則本昂大、石橋良太、森原康平、宋家豪、池田駿、寺岡寛治、酒居知史
※本稿では表題8選手を掲載しています。
●辛島航
首脳陣の納得いかない起用法に翻弄され、前年9勝の勝ち頭が1勝。38.1回は2012年以降で最少を記録し、ここ3年4.05~4.19で推移した防御率も4.93まで悪化した。
2軍に高梨がいたのに開幕をリリーフで迎えると、延長戦を戦った開幕2戦目の6/20○E2-1Bで2年ぶり2度目のセーブ。しかし不慣れな役回りで本領発揮できず、防御率は7月まで6.52に沈んだ。豊富な先発経験を活かし、第二先発も担うのか?!と思われたが、回またぎは1度もなかった。
本職の先発起用は9月から。調子を落とした弓削と入れ替わりでローテ入りし6先発。
9/1●E1-8Fで初先発し相性の良い日本ハムを無失点に抑えたが、4回途中に足をつって負傷降板。9/15●E1-5Bには大下誠一郎にプロ初打席・初本塁打を献上すると、9/22○E12-4Mにはマーティンに死球をぶつけてあわや乱闘騒ぎと最後まで波に乗れず。
唯一の白星は10/29○E13-5Lまで待たねばならず、通算50勝もお預けに。契約更改の1100万円減も岸に続く2番目の減額だった。
●則本昂大
自粛中に揮毫した『雲外蒼天』。“努力して試練を乗り越えた先には青空が望める”の意だが、この人の心境をよく表している。
昨年は6/26○E7-1Fに二桁奪三振38回の球団記録を作ったが、奪三振ショーはこの試合だけ。
コロナ禍の難しい調整に30歳を目前にした身体的変化、長期契約の重圧やMLBへの未練なども重なり、7年契約の2年目も5勝、防御率3.96は自己最悪だった。
18先発でHQS6試合、5失点以上7試合のムラッ気は例年どおりだが、9月に右手裂傷で約3週間離脱、9月下旬以降の要所で3ラン3発を浴びて自力V再消滅に加担するなど、僕らの失望は例年以上に深かった。
速球は被打率.315。平均球速147.7キロは直近4年で最低値。スライダー系も.273と精彩を欠き、外野大飛球を打ち返される場面も目立った。被本塁打率こそ0.93→1.07に抑えたが、ウォーニングゾーン以遠は9回換算1.99→2.56に増加、その大半が長打だった。
原点回帰で巻き返しを狙う今季、再びワインドアップに戻す。
●石橋良太
コロナ禍で麺活できずにいるラーメン男子。
前年チーム2位の127.1回、8勝をあげ、伊藤コーチから「石橋の活躍なくしてイーグルスの浮上はない」と期待を寄せられたが「力不足」。防御率3.82→6.11、投球回127.1回→63.1回、勝利数8→1と数字を落とした。球団史上2度目の12得点負けを喫した7/28●E12-M13では自己最多タイ8失点だった。
昨年はツキもなかった。5回無失点を記録した7/21●E3-10B、6回2失点に抑えた9/11●E5-4F、6回3失点をマークした10/24●E4-5Fは全て後続に白星を消され、3回完全投球の10/10E-Lは雨で流れた。
投手本来の力量を表すFIPは4.81→4.84と同推移。
背景の1つに・・・(続く)
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