【試合評】メキシコの怪人、一世一代の大仕事!~7月8日○楽天4-2西武
相手のミスを突破口に十亀、シュリッターを攻略
負けないホークスの後ろをピタリ追走するためにも、イーグルスも負けるわけにはいかなかった。
1時間早く試合が始まっていたソフトバンクはこの日も序盤からリード。
初回に柳田の先制23号2ランで主導権を握り、先行逃げ切り5-2で日本ハムを降していた。
1時間遅れで始まったライオンズ11回戦。
先発・美馬が試合を作るなか、楽天が2回に2点を先制する。
6月月間MVPを受賞した相手先発・十亀から、この回は連打でチャンスを作った。
5番・銀次、6番・聖澤が1,2塁間を破る連続の右安。
7番・今江凡退後、8番・三好がストレートの四球。
この試合、十亀のスライダーの精度が悪かった。
1死満塁で9番・嶋。
7球勝負と粘りをみせたものの、最後は146kmに振り遅れての空三振。
状況は2死満塁に変わっていた。
本戦の2点先制劇はここからだったのだ。
1番・島内は「動かざること山のごとし」。
フルベースでは積極的にバットを振っていく島内が、この場面ではストライク入らず四苦八苦する十亀をじっと見つめて1度もバットを振らず、3-1から押し出し四球をもぎ取った。
続く2番・ペゲーロの当たりは、二ゴの平凡アウトコース。
しかし、ここで浅村の守備ミスが発生。
捕球してから握り変えたのか足を滑らせたのか、ワンテンポ空いた1塁送球が間に合わず、三走生還のタイムリー内野安打になった。(楽2-0西)
これもペギーの全力疾走の賜物だった。
両軍のスタメン
西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・浅村(二)、4番・中村(指)、5番・栗山(左)、6番・メヒア(一)、7番・渡辺(三)、8番・岡田(捕)、9番・外崎(右)、先発・十亀(右投)
楽天=1番・島内(中)、2番・ペゲーロ(指)、3番・岡島(右)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(二)、6番・聖澤(左)、7番・今江(一)、8番・三好(遊)、9番・嶋(捕)、先発・美馬(右投)
メキシコの怪人、大仕事!
6回まで投げた美馬は、気温30度近い暑さの中、僅か2安打の好投。
3塁を踏ませないピッチングで、得点圏に走者を置いたのも6回2死2塁、1番・秋山の1打席のみだった。
7回も続投、マウンドに向かって投球練習。
ここでNG。
試合後の梨田監督の話によると足が釣ったとのこと。
二番手・福山が7回1イニングをしっかり抹殺し、8回ハーマンにつないだ。
しかし、スキンヘッドの助っ人がまさかの誤算。
先頭の5番・栗山の何でもない遊ゴをファンブルした三好のエラーも足をひっぱり、2死1塁で代打・山川の打席でハーマンが両リーグ最多4個になるボーク。
2死2塁になった直後、山川に右中間スタンドに運ばれる2ランを被弾。
このハゲー!の悲劇は、3-1から外角狙いで投じた150kmがシュート回転して真中低めに入ったところを応戦されたものだった。
それでも、ハーマン、同点止まりでとどめたことは大きい。
ここまで1度も逆転されなことがない記録は今後も継続になった。
8回はシュリッター、9回は恐らく増田。
楽天は西武が継投に入った6回以降、2イニング連続のワンツースリー。
ちょっと点が取れそうもない状況にみえた。
このまま今シーズン9度目の延長戦に突入してしまうのか...と観念した8回裏、イーグルスがすぐさまシュリッターを攻略、これが大きかった。
立ち上がり制球不安定なシュリッターから先頭の5番・銀次が3-1から1塁に歩いたところから始まった。
無死1塁で6番・聖澤は送りバント。
捕前に転がした打球を処理した炭谷が1塁へなぜか緩慢送球。
解説席の内藤尚行さんの見立てによれば、長身のシュリッターが視界をさえぎり、1塁に投げにくかったのでは?とのこと。
1塁セーフのバント安打になり、無死2,1塁、7番・今江のバントを今度はシュリッターが球手につかずのエラー。
相次ぐバント処理ミスで貰った無死満塁の絶好機、ここで梨田監督が送り出した代打の切り札「メキシコの怪人」が一世一代の仕事をやってのけた。
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