見出し画像

【戦評】浅村譲りの浅村越え。球団36本目・自身初!内田靖人の満塁弾~7/19○楽天9-5西武

最速160キロ右腕を撃破!

2点を追いかけた7回裏、イーグルスに絶好のチャンスが到来した。

回をまたいだ平井が制球を乱して2四球。無死2,1塁、鈴木の投犠を処理した平井の3塁封殺を狙う送球もセーフに。今季2度目のスタメン出場を飾った2塁走者・山崎幹の俊足が勝るかたちになった。

楽天が今季7度目の無死満塁を迎えると、辻監督が送り出した火消し役は、平良海馬。

7/17●E2-10Lの7回1イニングを抑えて、開幕からの成績を9.2回、被安打0、13奪三振、与四球7、与死球1、無失点として“ノーヒットノーラン”を達成させた新人王資格を残す話題沸騰中の「投げるおかわり」だ。

八重山商工高時代に「爆速クイック」を習得。プロでは1.20秒が目安とされるなか、今年2月の紅白戦ではわずか1.08秒を叩き出した独特投法とオフのトレーニングが実を結び、高卒3年目の今年、覚醒の階段を駆け上がっている。

本戦もロメロを内角いっぱいの剛速球で空三振に退けて1アウトを取った。

結果球の球速は160キロを計測。

中田浩光アナが思わず絶句調の実況になった驚きの数値は、西武の球団歴代最速記録を塗り替えるスピードを叩き出していた。

それでも、僕は悲観しなかった。

続く打席が4番・浅村だったからだ。

2日間当たりのなかった主砲だが、この日は相手先発・榎田からすでに3安打。いずれのヒットも技ありで決めていた。

1打席は2-2から外の緩い球を軽打で応戦した中安。
2打席目は追い込まれながら膝元に消えていくワンバウンドしそうなスライダーを仕留めた。身体を大きく曲げながら器用にバットの芯に合わせた快音ゴロが三遊間を射抜き、2塁走者がチーム2点目のホームを踏んだ。

3打席目も1-2とカウント不利だったが、榎田が内角に投げ切った勝負球を狙撃。飛球は切れることなく左翼ポール際へ吸い込まれ、迫りくる柳田や山川を突き放す11号ソロになった。

濃密すぎる3本を経ての、2点ビハインド7回1死満塁の第4打席だった。死角なしの技あり3連続のため、この場面も何とかしてくれるはずと信じていた。

はたして平良との対決は、フルカウント7球勝負に。

3球目・外の高速カッターに空振りして追い込まれ、激しいブラッシュボールを突っ込まれながらも、その後の外のカッターに必死にくらいついてファウルで逃れる浅村。

中前へ弾き返した2点同点打の結果球も、カッターだった。

空振り→ファウル→ヒットと三度目の正直で対応したあたりは、さすがの風格。3回途中5失点KOでベンチで気落ちしていた岸の表情を笑顔にさせる一打になった。

浅村は今季初の4安打だ。猛打賞は4度目。
前述したように・・・(続く)

この続きは、noteマガジン『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記:2020前半戦』でどうぞ。コロナ禍の非常時、パリーグの勢力図を塗り替える三木楽天の挑戦を試合評/コラムで綴ります。また、同内容を『まぐまぐメルマガ』でも配信中。みなさんもぜひ僕たちと共に応援しませんか。新たな読者さん、お待ちしております。

ここから先は

2,420字 / 2画像
この記事のみ ¥ 150

読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。