《3年連続で読者50人超》 Shibakawaの楽天観戦記:具体的にはこういう内容をnoteしてます!!
7年ぶり悲願達成へ。日に日に期待が高まる楽天ファンの皆さん、こんにちは!
信州上田在住、郷里の英雄・真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドに見える野球好き、@eagleshibakawaです。楽天のプレーデータを2012年から集計し、野球専門媒体への複数寄稿歴もある記録好きの鷲ファンです。
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【マガジン名】Shibakawaの楽天イーグルス観戦記:2020前半戦
【更新期間】2020年7月31日(金)まで
【所収予定記事数】 開幕戦の試合評を起点に60本以上
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【内容】試合評、コラムなど
千賀との投げ合いを制した辛島快投をデータで解説!
難攻不落と思われた対千賀戦。接戦勝利の立役者は7回1失点におさえた先発・辛島だ。素晴らしかったのは『低めへのコントロール』。持ち味が交流戦前の山場でひときわ冴えた。
とくに変化球の低め到達率は70.9%をマーク。球を低めに徹底して集めたことが奏功しゴロ率も68.4%。低めでアウト13個を稼いだ。
低めでゴロを打たせた絶妙シーンが、立ち上がりにあった。自軍の守備ミスも重なりノーヒットながらも招いた初回1死2,1塁のきな臭いピンチ。バッターは4番・デスパイネだった。5月戦績は打率.372、ホームランも11本。月間MVPの候補選手に選ばれるほど絶好調である。
そんなキューバの強打者をわずか初球で左飛に。 続く5番・松田は10試合連続ヒット中だったが、初球で遊ゴに料理。2者連続で初球凡退に退けた結果球は、いずれも『低めに制球されたチェンジアップ』だった。(5/31○E3-1H試合評より)
敵軍バッテリーとの、めくるめく駆け引きを詳述
僕が注目するのは、9回先頭・浅村による土壇場同点弾である。抑え・秋吉との6球勝負は、お立ち台で本人も発言したように、7回無死2,1塁で宮西に見三振を喫した前の打席の悔しさが伏線になった。
敵投手目線で振り返ってみたい。7回の見三振は2-2からの5球勝負。宮西は初球真中低めスライダーで空振りを奪う。その後、外角高めへストレートを3連投し2-2に。速球で外角高めの出し入れを入念に施した作業は、じつは《結果球への布石》だった。
結果球も外角高め。直前に真っすぐを3球連続で見せられた浅村は、この場面も速球と判断して見送った。ボールになればカウントは3-2になる。塁上ランナーが思い切ってスタートを切ることが可能な攻撃側有利の状況を作ることもできる。
そういう狙いも浅村の脳裏にはあったはず。ところが、ボールと判断した投球は『外角ボールゾーンから外角高めストライクゾーンへバックドアで入るスライダー』だった。餌巻きや駆け引きでリーグ屈指の右の強打者をアウトを取る敵軍ながらも見事な火消しで、いずれは高梨にもこういう高度な投球術を身につけてもらいたいと感じたシーンだった。
でも、こういうピッチングは歴戦の宮西だからこそ。そして、浅村ほどの好打者に二番煎じは通用しない。ところが、9回先頭の場面、清水と秋吉のバッテリーは直前打席の見三振の再来を狙い、そうはさせじ!と浅村が最高のリベンジを成功させたのだった。(5/15○E9x-8F試合評より)
捕手のミットの位置を集計してきたからこそ比較できる、足立の配球癖
とくに気になったのは足立のリードである。
古川のテンポの良さと自身の配球に酔ったのか、右打者ボール先行時、内角に要求するシーンがあまりにも多発した。
当該状況での内角攻めは“定石はずれ”になる。打者有利のカウントであること。内角は打者がひっぱりやすいコースのため、長打リスクも高まること。
ところが、この奇策を好むのがプロ1年目から一貫した足立の配球傾向なのだ。当該状況時の内角要求割合、嶋と比べてみる。
2016年 嶋18.3%<足立27.4%
2017年 嶋15.2%<足立19.9%
2018年 嶋12.2%<足立20.8%
毎年足立のほうが多い。本戦ではそんな内角攻めを、前日5安打5打点の大田に2安打され、2本目が6回同点弾になってしまった。(2019年4/25●E5-6xF試合評より)
千賀を屠ったオコエの通天閣打法にはシビれました!
しかし、ぼくが真に大きかったと思う一発は、オコエの一撃だ。逆転の機運を高めた大当たりは、イヤな空模様を一変させる《天気の子》だった。
直前の2回、則本が内川に2ランを被弾(E1-3H)、2点先行を許した。内川といえばCS通算打率.376だ。同歴代最多47安打を放ち、MVPも3度受賞した「ポストシーズン男」である。楽天も2017年のCSファイナルステージで打率.333、4本塁打と痛い目に遭っていた。それが脳裏をかすめ「悪夢再来か・・・」と意気消沈。
そんな空気を一掃したのが、オコエの劇弾だった。結果球は初球151キロのストレート。外角狙いが制球狂ってインハイに抜けたところを、上手く腕を畳みながら打球角度43度をつける驚きの通天閣打法。
驚かされたのは、内角球をさばいたこと。内角はオコエの苦手コースになる。当然、内角高めも苦手。当該ゾーン打率は通算.128と低迷していた。そのなかで誕生した奇跡の一撃だった。
千賀は150キロ超えの速球に落差大のフォークを操る。「一瞬の迷いがあると仕留められない」「空振りを恐れたらダメ。割り切りが必要」と説く平石監督の千賀対策と、オコエの積極性がスクラムを組んで生まれた一発のように僕には見えた。(10/5〇E5-3H試合評より)
健闘する守備陣の貢献度を数値で提示
辰己や小郷の外野陣ばかりではない。内野守備陣の健闘も光っている。本戦のゴロアウト率は88.9%を記録した。
3-2と1点差に追い上げられ、なおも4回1死3,2塁のピンチだった。火消しの久保が奥村にゴロを打たせた。打球は投手右を抜け、内野前進守備を敷く銀次の正面へ。このとき、捕球してバックホーム体勢に入った銀次と、打球を追いかけて及ばずだった久保が重なるかたちになったが、銀次は難しい状況をものともせず、丁寧な送球で本塁送球アウトにした。
8回2死満塁で2点を返され7-4の3点差に。なおも2死2,1塁のピンチも、銀次の安定した守備力が貢献した。代打・大引の三ゴを処理したサード渡辺佳の1塁送球がショートバウンドに。この難しいワンバウンド送球を上手くすくい上げたのも、捕球技術に定評のある主将だった。
今シーズン、楽天内野陣のゴロアウト率は好調で75.4%を記録する。浅村の加入、茂木の復調、捕球に優れた銀次を一塁に固定したことが大きく、前年同時期比で3%の改善になった。たかが3%とあなどることなかれ。前年比で約23本のヒットを防ぐ計算になっている。(6/12○E7-4S試合評より)
島内AJ化に気付いた鷲ファンは他にいるでしょうか?
島内が『和製AJ化の道』を突き進んでいる事実をご存じだろうか?
今年は金森理論を装備した効果もあったのか、2番を任されたことも影響したか、例年以上に「動かざること山のごとし」に徹した。
たとえば、バットを振りにいった数。今年と同程度の打席数だった2017年と比較すると、991→919に減った。初球スウィング率も同年を皮切りに22.1%→19.3%と減少傾向。1度もバットを振らずに選んだ四球がチーム2位の34個を記録する一方、1度もスイングしなかった見三振9個は同1位。
きわめつけは、見逃しストライクの多さ。その数は年間547個。これは2012年以降の楽天では、アンドリュー・ジョーンズ(2013年591個、2014年560個)に続く多さだった。(2019年11/14コラムより)
美馬を新たなステージに押し上げた堀内の“内助の功”をズバリ!
堀内の配球の特徴は『落ちる球の多さ』だ。その割合は18.6%。チーム全体と比べて2.5%増、太田との比較でも4.7%多かった。
5/24オリックス戦、1点リードの8回、打席には吉田正、ロメロ。一発で同点にされる局面で2者を退けた宋家豪のチェンジアップ8連投など、終盤の要所などで『落ちる球の多投』を要求するサインが印象に残った。
この配球に一番フィットしたのが美馬だ。ベテラン右腕の防御率はリーグ平均値付近の4.01だったが、先発25試合中17試合でバッテリーを組んだ堀内とは防御率3.76を創出。これにより自身3度目の規定投球回に到達し、再び名を上げた。
背景には堀内が落ちる球を23.9%で使った点がある(堀内以外は14.5%)。落ちる球はヒットや長打を浴びにくく、空振りを奪いやすい。この特性を活かして美馬に多投を促し、
被打率の改善 (.286→.262)
被本塁打率の削減 (1.37→1.19)
奪三振率の上昇 (4.67→7.02)
につなげた。NPBが打高に傾く時流の中、33歳を新たなステージへ押し上げるサポート役を見事に務めた。(11/6コラムより)
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