【試合感想文】 4/16ソフトバンク6-3楽天:行ったり来たり右往左往の小山伸一郎
そんなことって、ある?!
前代未聞の光景だった。
1点リードした8回。この回から登板した三番手・西口直人が先頭・牧原大成を低め誘いのワンバン投球で空三振にとったときのこと。振り逃げを狙い1塁へ走り出した牧原をアウトにすべく、捕手・炭谷銀仁朗が落ち着いた送球をした。
ところが、そのなんてことない送球をファーストのフランコがとれない・・・
ミットで弾いてしまい白球は1,2塁間へ転々。ちょっとありえないようなパターンで振り逃げ出塁を許してしまったのだ。直後に中村晃の逆転決勝2ランという悲劇が待っていたから、なおさら「どうした?フランコ」というシーンになった。
振り逃げは年間数個は発生するイベントになる。
上記に直近12年間、楽天が守備で許した振り逃げを表にまとめてみた。29個中27個は暴投もしくは捕逸時で記録されている。
2016年9/30敵地ソフトバンク戦では捕手・足立祐一のエラー時に記録される珍しい例があった。
2点ビハインドの4回2死1塁、空三振に倒れた明石健志が振り逃げを狙って1塁に走ったとき、足立の1塁スローイングが外野ファウルゾーンへ抜けてしまう高すぎの悪送球となり、1塁走者・内川聖一は生還、打者走者も一気に三進した。
しかし、本戦のように捕手の送球を受けた一塁手のミスで振り逃げを許したパターンは、調査した2012年以降では今回が唯一の例になっている。
聞くところによると、フランコは真面目な性格だという。
石井監督も「人として。野球人としても来てくれてよかった」と評価するほどで、開幕前の本拠地調整中、走塁練習を忘れて引き上げようとしたギッテンスに対し、「俺も一緒に戻ってやるからもう1回グランドに戻ってやろう。それがチームメイトだろ」と声をかけたと3/8スポーツ報知で報じられていた。
開幕戦で来日1号を放ったときのホームラン談話は「打ったのはスライダーかな。初戦で1本打ててほっとしているよ。この場に立てなかった仲間たちもいるからね。彼らに贈るホームランにすることができたかな。練習に付き合ってくれたバッティングピッチャーのみんな、サンキュー」と周囲への感謝を忘れない名コメントだった。
だから、チーム状況がかんばしくないのを過度に背負いこんだり、この1週間ヒット1本しか打てずに自身の調子も落ちてきたことに対し、人一倍責任を感じていたのかもしれない。
火曜日から5月中旬までチームは4週連続の6連戦日程に突入する。過剰に引きずらず、上手いこと切り替えて心身をリフレッシュして次なる試合へと向かってもらいたい。
10日足らずで同じ失敗2度も
フランコのエラーは残念だったが、同じく残念すぎたのは、西口である。
8回無死1塁で逆転決勝2ランを打たれた中村晃との5球勝負。真っ直ぐがひっかかりボール先行2-0に。その後3-1とした次なる1球が、僕の目にはストライクを取りにいくため置きにいったようにしかみえない145キロの真っ直ぐだった。
これを完璧に一閃された。
おりしも場内はライトからレフトへの強風が吹いていた。解説の川崎憲次郎さんいわく風でポールが揺れるほど。中継カメラが揺れ、ホーム周辺に強い砂塵が舞って一時中断する場面もあった。
それほど強い逆風にもかかわらず、完璧にスタンドまで運ばれてしまったのだから、相当な威力に乏しいの棒球だったと推測できる。これではフランコ逆転3ラン直後に平沢大河に3-1から「置きに行ったボールを打たれてしまった」4/8●E4-5Mと全く変わらない光景じゃないか・・・
西口自慢の快速球は、あの試合辺りから指に上手くかからず、ひっかけてしまうケースが増えたように感じる。わずか10日たらずの短期間に、全く同じミスを2度するとは彼らしくなく、26歳右腕の中で何が起きているのか?ちょっと心配だ。
はやくもブルペン陣が総崩れ寸前
1点ビハインドの9回に登板し1死後にピンチを招いて降板した宮森智志の状態も気がかりだ。(その後火消しに入って失点した弓削隼人は論外)
前回の試合感想文でも言及したように、やっぱり本調子ではない。
前回は・・・(続く)
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