見出し画像

【試合評】悪夢の先発全員三振から約1ヵ月、リベンジの西武8回戦~5月27日○楽天6-1西武

山形の敵を宮城で討つ!

初の栄冠に輝いた2013年と今シーズンの違い。
色々指摘できると思うが、その1つは今年は2軍も元気活発な点だ。
2013年、2軍はイースタン5位で終了した。
しかし、今年は4月下旬にイースタン1位に躍り出ると、その後はずっと首位を快走、現在2位・巨人にゲーム差2.5をつけている。

1軍2軍同時のリーグ優勝という期待も出てくるなか、先月30日(△E5-5L、荘銀日新スタ)、好調の若鷲軍団が苦汁を飲まされる、そんな事態が発生した。

立ちはだかったのは、本戦の相手先発・佐野である。
佐野は楽天2軍を相手に、勝敗つかずも、7回5安打3失点のクオリティスタート。
若鷲打線は内田2ラン、下妻ソロ、本塁打2本による3得点にとどまり、注目すべきは、佐野から『先発全員三振の12奪三振』という屈辱的な一戦だった。

1軍打線が、2軍を悩ませた獅子の4年目左腕を、どのように料理するのか?
その点に注目していたが、四死球連発した相手の制球難に付けこみ、しっかりと攻略してくれた。

両軍のスタメン

西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・浅村(二)、4番・中村(三)、5番・栗山(指)、6番・メヒア(一)、7番・木村文(右)、8番・岡田(捕)、9番・外崎(左)、先発・佐野(左投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・ペゲーロ(右)、3番・ウィーラー(三)、4番・アマダー(指)、5番・銀次(二)、6番・今江(一)、7番・島内(中)、8番・岡島(左)、9番・嶋(捕)、先発・美馬(右投)


三度目の正直

佐野が出した6四死球のうち、3個は初回、3回、4回に先頭打者に与えたもの。
今シーズンの楽天は、先頭打者四球で作った無死1塁で、得点確率42.9%で点を入れてきていた。

しかし、初回、3回と逸機した。
1回は2番・ペゲーロが併殺打。
3回は先頭含む3四死球で2死満塁までチャンスを広げたが、3番・ウィーラーの捉えた快飛球は、ファンの願いむなしく左翼フェンスギリギリで失速。
2度あった先頭打者四球の橋頭堡を活かすことができずにいた。

それにしても、あー!
ウィーラーの当たりは、打った瞬間は期待高まる一撃で、あともう少しで満塁弾という惜しすぎる弾道だった!

打球速度は160kmと申し分なかった。
しかし、低め速球を打って出たことで、ホームランが最も出やすい打球角度25度~33度の圏外になる、22度という低弾道ライナーになってしまったことが、柵越えしなかった最大要因と言えそうだ。

そして、「3度目の正直」の4回。
2番・ペゲーロがウィーラーの満塁アーチ未遂事件をリカバーする特大な一発を放つなど、大量6得点のビッグイニングになっている。

この回は先頭の4番・アマダーが四球で歩いて無死1塁。
5番・銀次は空三振に倒れた。
佐野の荒れ球に悩まされ、フルカウントから不意に制球不能で内角から入ってきたスライダーに手が出なかった。
おそらく想定外だったのだ。
ぶつかると思って身体を大きく回避した直後、球審のストライクコールが響くかたちになっている。

対応力の高い銀次が倒れて、バラつく佐野のコントロールの前に、狙い球を絞ることは、やはり難作業なのか...と思われたなか、後続が見事なつなぎで、チャンスを広げた。

とくに1死1塁、6番・今江の左安だ。

昨年は追い込まれても打率.192を残した背番号8は、今季追い込まれると打率.125と低迷。
2ストライク以降の直近26打席で打ったヒットはたったの1本。
追い込まれてしまうと「もろさ」を露呈していたベテランが、この打席では1-2から低め変化球を上手く拾う巧打で左前へ弾き返した。
今江はこの後も2安打、開幕戦以来の猛打賞になったが、その3本のヒット全て2ストライク以降で記録している。

1死2,1塁と再び得点圏に走者を進めたことが、佐野の動揺を誘ったのか、、佐野の制球難にさらに拍車がかかっていく。
7番・島内には、ストレートもストライクが入らなくなり、3-1から四球。

そして1死満塁になり、8番・岡島。
今季は、、、

※ここから先は有料エリアでお楽しみください。
ペットボトル1本程度とおトクです。

※本稿は『まぐまぐメルマガ』でも、お届け中!
本稿を含む月十数本の連載で購読料514円。
(6月以降お申込みだと、本稿は別途バックナンバー購入です)
読者数は「中村紀洋の野球マガジン」超えです
【新規読者さん特典】登録初月の無料購読サービス
まぐまぐでのご入会はコチラから

見やすさではnoteが一番
本稿は、こちらのnoteバリューマガジンにも所収しています。
1記事150円のnote単売を購入し続けるより、1記事当たり約70円前後もお得なプライス!現在の読者19名様
「Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2017前半戦〕」
開幕から乗り遅れた方に→「5月から始めるShibakawaの犬鷲戦記録」

ここから先は

2,493字 / 4画像
この記事のみ ¥ 150

読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。