【2018総括】 楽天選手の進塁打率
走者1塁の進塁打率
今回は楽天の「進塁打率」を確認してみたい。
なかでも、チャンス拡大の要所になる「走者1塁」の成績をチェックしよう。
当方が定義する「進塁打率」は以下のとおりだ。
進塁数÷打席数
進塁数=安打+四球+死球+犠打+進塁打
1塁走者を次塁へ送り込んだ打席結果が、全体のどのくらい占めたのか。
守備側のミスになる失策、野選は対象外にしている。
進塁打にはタッチアップ二進した外野フライも含まれる。
まずは、チーム全体の数値を眺めてみよう。
◎楽天イーグルス 走者1塁 年度別の進塁打率
2013年 .458
2014年 .423
2015年 .403
2016年 .410
2017年 .421
2018年 .401
今年の.401は、2013年以降の直近6年間の最低値になった。
あの2013年と比べると.057の減少である。
例年、走者1塁の状況は約1,000打席ほど存在する。
そのため2013年と比べると、今年は1塁走者を次塁に送り届けることができなかったケースが、57打席存在することになる。
こう書くと、12球団ワーストの得点力不足は「こういう細部にも及んでいるのか・・・」という印象になる。
しかし、ぼくは、実際は昨年とほぼ同程度のイメージを持っている。
進塁打率は「指揮官の采配次第」
というのは、上記に掲げた「進塁打率」には犠打が含まれているからだ。
犠打は、打者の自発的なアイデアによる犠打もあるものの、その大半はベンチから出たサインで実施される。
そのため、指揮官の采配のサジ加減次第で犠打が増えたり、減ったりする。
当然、犠打が増えれば進塁打率は上昇する。
犠打が減れば、進塁打率も下がってしまう。
今年はパリーグ犠打が538と、2005年以降で2番目に少ないシーズンだった。
直近14年間で平均OPSが最も高かった2005年の451に続く少なさ。
イーグルスの犠打76も、リーグ全体の傾向と歩調を合わせるかのように、球団史上2番目に少なかった。
今年は負けが込んだから犠打が減ったのではなく、指揮官が交代した後に、犠打が減った。
梨田昌孝監督の63試合では46犠打、1試合0.73犠打のペースだ。
しかし、平石洋介監督代行の80試合では30犠打、1試合0.38の頻度に下がった。
そのため、指揮官の采配に左右されないよう、犠打を除く進塁打率『(進塁数-犠打)÷(打席-犠打)』を出してみると、以下の結果になった。
◎楽天イーグルス 年度別の進塁打率〔犠打除く〕
2013年 41.3%
2014年 37.9%
2015年 35.4%
2016年 35.4%
2017年 37.3%
2018年 36.5%
ご覧のとおり、今年は例年と同程度だったことがわかるのだ。
このことを踏まえて、選手別の進塁打率を確認してみたい。
※ここから後は有料エリアになります。本稿200円ですが、定期購読なら『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記【2018後半戦】』がオススメです。
読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。