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【試合感想文】 4/22日本ハム5-3楽天:安倍元首相銃撃死去した昨年7/8以来の珍事

ハッハッハー!!もはや笑うしかない!

なかなかの珍事だった(笑)

1試合4併殺打は、安倍晋三元首相が銃撃死去した昨年7/8●E4-8L(楽天生命パーク)以来。

2点を追う9回1死1塁、前夜のような逆転劇もあるのか?と固唾を飲んだところ、小深田大翔が4-6-3の併殺網にかかってゲームセットを迎えたときは、もはや笑うことしか術はなかった。

2回無死1塁の鈴木大地6-4-3はチャンスボールらしいチャンスボールが1球しかこず1-2と追い込まれていたため仕方ない部分も多いが、3回1死2,1塁の浅村栄斗5-4-3はただただ残念である。

相手先発・上沢直之とのフルカウント8球勝負だった。6球目までは上沢の制球が効かず球は角度のつきやすい高めに全て集まっていた。最後の2球だけきっちりコントロールされてしまったが、それまでの高め失投を空振りやファウルにしてしまい、仕留めきれなかった。

5回1死満塁では再びキャプテンが併殺打に倒れたことで、無死満塁チャンスで得点入らず・・・。今季の浅村はゴロ率が急増している。昨年35.2%だった同値は今年47.1%まで跳ね上がっていて、不調の象徴となっている。

9回のコブはボール先行3-1と打者有利なカウントだっただけに、もっとしっかりとしたアプローチをみせてほしかった。

それにしても上沢は本調子からはほど遠かったと思う。

ストレート平均球速は昨年146.6キロから数キロ減。開幕戦で7四球出したときや前回登板4/15西武戦で6回途中9失点と似たような状況だったと感じる。

投手のパフォーマンスを測るCSW%も本戦19.0%は今季4登板の中でワーストだった。開幕戦は狭いエスコンフィールドで一発を警戒して慎重になりすぎている説が実況席で言われていたが、そんなことはなくただ不調なのだ。

にもかかわらず、どんな投手でも難しいとされる立ち上がりにわずか6球で三者凡退に倒れたり、2回3回5回と先頭打者を出しながらも併殺打でチャンスを潰したりと、イーグルスの拙攻で上沢を助けてしまったかたちだ。

これで楽天の併殺打は12球団最多の19本。
パリーグでは2位の西武すら10本のため、ダントツの多さだ。

今シーズンは、1塁、2,1塁、3,1塁、満塁の打席結果の9.9%が併殺打だ(前年5.3%)。
当該塁状況の打数結果の12.1%が併殺打が占めている。(前年6.3%)

いずれも前年比でほぼ倍増。17試合で19併殺打だから、このままのペースだと、2007年の144試合で144併殺打の球団記録を更新することになってしまう。

試合展開

日本ハム=1番・矢澤(中)、2番・アルカンタラ(三)、3番・松本剛(左)、4番・野村(一)、5番・万波(右)、6番・マルティネス(指)、7番・上川畑(遊)、8番・伏見(捕)、9番・奈良間(二)、先発・上沢(右投)

楽天=1番・小深田(二)、2番・島内(左)、3番・浅村(指)、4番・フランコ(三)、5番・鈴木大(一)、6番・小郷(右)、7番・山﨑剛(遊)、8番・太田(捕)、9番・西川(中)、先発・荘司(右投)

両軍のスタメン

真のバント成功率60.0%

あまりにも併殺打が多いから、ならばバントを、というわけににもいかないのが、今の現状。

今季、楽天の真のバント成功率は60.0%しかない。

走者1塁では63.6%、走者2,1塁でも62.5%、いずれも低迷しているのだ。

この試合でも結果的に四球を選ぶことができたが、5回無死1塁で9番・西川遥輝がバントファウル2球連続で0-2と早々に追い込まれてしまうシーンがあった。(当方の集計ではこの打席はバント失敗打席として認定している)

今季初の2戦連続の二桁安打をマークしたとはいえ、今の打線の状況なら、どんな打者にでもバントのサインが出てもおかしくない。

実際、4/16●E3-6Hでは0-0の2回無死2,1塁で2年連続タイトルホルダーの島内宏明が初球バントの構えからバントファウルするシーンがあったばかり。

それにWBC3/16イタリア戦では3回1死1塁であの大谷翔平ですらバントしにいったシーンがあった(結果は投バ安)。

だから今季は浅村であってもバントのサインが出てもおかしくはないシーズンだと思う。だから、楽天ナインにはそのための準備を怠らずにしてほしいですね。

27個中10個を担当

この試合、最も印象的なプレーをみせた野手は、僕の中では前夜のヒーロー、山﨑剛だった。

4点ビハインドの7回、上沢の内角カットボールを仕留めた右翼ポール直撃の1号ソロは、逆風にも負けずホームランとなり、改めてこの人は良い意味で(悪い意味でも)空気を読まないなあと感じさせてくれる場面だった。

楽天打者のポール直撃ホームランは、2020年7/31ロッテ戦(ZOZOマリン)で放った辰己涼介の左本以来だ。

遊撃守備でも素晴らしかった。

この日は11本の打球処理に関わり、1回1死1塁の松本剛の当たりだけ遊安になったが、他の10本は全てアウトにしてみせた。そのうち8本は1塁送球も無難な精度を誇った。合計3.1回ぶんのアウトは背番号34がさばいていた。

今シーズンは149回の守備回全てで山﨑剛がショートを任され、この人の活躍のおかげで遊撃守備でモヤモヤさせられることがほとんどない。昨年までは常にハラハラ、コトが起きるとカリカリさせられたが、今では心穏やかである。

今季ショート山﨑剛の1塁送球は(4-6-3、3-6-3の併殺時の1塁転送も含めて)合計・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2023』でどうぞ。

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2018年9月のGM就任から始まった石井体制も5年目へ突入。今年はGM職を外れて監督業に専念する総決算・集大成の戦いに。監督も「狙うのは優勝ですね。優勝以外を掴まされてもハズレ」と不退転の決意を示す今シーズンを試合感想文やコラムなどで綴ります。あなたの野球観戦の「良き伴走者」を目指して。月10回以上を所収ただいま新規読者さん募集中!

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