【楽天2023戦力外】 炭谷銀仁朗、来季構想からはずれる
SNSで驚きの声あがったベテランの戦力外
クライマックスシリーズ1stステージ開幕を翌日に控え、第1次戦力外通告最終日となった今日、スポニチが炭谷銀仁朗戦力外の第一報を報じている。
記事によると「球団はポストを用意するとみられるが、炭谷は現役続行を希望しており、新たな活躍の場を模索することになりそうだ」。
2021年7/4に金銭トレードでクリムゾンレッドに袖を通した当代を代表するキャッチャーは、楽天で1411.1回・捕手防御率3.48をマークして、仙台に別れを告げることになりそうだ。個人的には指導者として残ってほしいのだが、炭谷本人はあと一花と意気軒昂なのだろう。
嶋基宏退団後、チームに足りなかった“経験”をバッテリー陣に注入した銀仁朗。今回の戦力外報道、(ぼくが確認した狭い範囲内の話だが)ネット上の鷲ファンは「驚き」「予想外」といった反応が多かったように感じる。
今年も65試合に出場した。
移籍3年目は岸孝之、早川隆久の登板試合全てを任され、田中将大とも42.2回、渡辺翔太と15回など、チーム全体の29.2%に当たる370.2回でマスクをかぶり、143試合までAクラスを争ったチームを支えている。
ベテランの味が出たのは、4/5○L0-1E(楽天モバイル)だ。
マウンド上の松井裕樹は9回無死2,1塁~1死3,2塁の大ピンチ。しかもスミイチの1点差だった。「力み過ぎやろ。(200セーブは)意識すんな」と守護神を落ち着かせ、うまく球種を切り替えながら後続を斬り、27歳5ヵ月左腕を《NPB史上最年少の通算200セーブ》にみちびいた。
岸が通算150勝を飾った5/2○M5-1E(楽天モバイル)も、プロ18年目ハイライトの1つだ。岸を8回1失点に導くインサイドワークでアシストすると、バットでも2本のタイムリーで援護するなど存在感を発揮。6/4●E2-5S(神宮)ではNPB史上203人目となる1500試合出場を達成している。
田嶋大樹(オリックス)からは今季も12打数4安打の打率.333と引き続き好相性。36歳を迎えたが、元気にプレーしているように見えただけに、ファンの驚きも相当だったのかもしれない。
オールスター明け、プレーの質を著しく下げていた
しかし今年の炭谷、オールスター明けの後半戦は攻守ともに精彩を欠く姿が目撃されたのも、これまた事実だった。
今季パリーグ捕手の平均OPSは.614。そのなか、炭谷は.519と約1割も低かった。
太田光が.686、安田悠馬も.641と捕手平均を上回っており、シンクタンクDELTAも7/24発行メルマガ571号で「これほど打力に差があるならば、さすがにそろそろ打力のある2人への出場機会の集中があっていいはずだ」と指摘している。
楽天移籍後ワーストに終わったOPSは、なかでも後半戦が.488と酷すぎた。
上記表のとおり、オールスター明けは66打席で12安打を放ちながら、全て単打どまり。長打ゼロがOPSを著しく下げる結果になった。ときたま圧巻のパンチ力を発揮する炭谷だが、飛距離という観点からみても・・・(続く)
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