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【試合評】 「可能性」と「課題」両面見えた藤平4敗目~9月20日●楽天4-8オリックス

最も戦いにくい相手

前にも書いたが、今季ここまで15勝6敗1分とお得意様のオリックスだが、Bクラス球団の中で最も戦いにくい相手になっている。

2年連続最下位を免れ、下に2球団を突き放しての4位。
5月28日以降の戦績は本戦入れて42勝42敗1分の勝率.500と、なかなかの戦いを繰り広げている点が、敵軍ナインを来季へ向けて勇気づけているように思われ、厄介なのだ。

日本ハムやロッテが来季に舵を切り、積極的に若手に経験を積ませるのとは一線を画し、借金完済目指して最後までベストメンバーで戦う意志がうかがえる点も、2位奪還のためにはBクラス相手に取りこぼしは許されないイーグルスにとって、戦いにくくさせている要素になっていた。

そして、案の定の結果になってしまった。

楽天は金子の前に7回6安打1失点。
連続出塁することができず、通算28個目の勝利を献上。

先発・藤平は4回まで1失点と好投したものの、5回以降に長打と自らの適時失策などで3点を喫し、7回以降継投に入った救援陣も、二番手・西宮が4番・ロメロに3ランを被弾、さらには敗戦処理で登板した三番手・小野も6番・マレーロにソロ弾を浴びるなど崩れた。

イーグルスは終盤8回以降、一発攻勢で合計3得点。

8回は3番・アマダーが近藤を打ち砕くバックスクリーン行きの21号2ラン。
9回は途中出場の足立が平野の変化球を捉え、今季1号ソロを左翼席へ。
6回には6番・ウィーラーが金子から一発を放ち、1試合3本以上のホームランは8月5日ロッテ戦(○E8-5M)以来になったが、反撃届かず空砲に終わった。

これでチーム成績は3位、127試合70勝55敗2分の勝率.560に。
9月月間成績は6勝9敗、オリックス戦は15勝7敗1分。

同日、2位・西武も最下位・ロッテに敗れたため、2位とのゲーム差は2.0変わらずになっている。

両軍のスタメン

オリックス=1番・安達(遊)、2番・駿太(中)、3番・吉田正(左)、4番・ロメロ(右)、5番・小谷野(三)、6番・マレーロ(指)、7番・T-岡田(一)、8番・大城(二)、9番・伊藤(捕)、先発・金子(右投) 

楽天=1番・岡島(左)、2番・藤田(二)、3番・アマダー(指)、4番・ペゲーロ(右)、5番・銀次(一)、6番・ウィーラー(三)、7番・茂木(遊)、8番・嶋(捕)、9番・オコエ(中)、先発・藤平(右投) 

金子に通算28個目の白星献上

前述したように、自軍がなかなかの戦いを繰り広げている点は、斜陽の敵軍エースをも勇気づけているようだ。
本戦では、七色の変化球を自在に操り、安定した制球力をズバズバ決めた全盛期の金子千尋が甦り、楽天打線の前に立ちはだかった。

勝機はあったはずだ。
楽天は序盤4回まで毎回得点圏に走者を進め、得点の機会をうかがった。
初回は1番・岡島がよく四球出塁した。
結果球はフルカウント勝負の内角ギリギリ投球。
出かかるバットを懸命に止めにいっての四球出塁だった。
続く2番・藤田は先日NPB200犠打を決めた確かなバント技術を披露。
しっかり送りバントを成功させ、1死2塁のかたちを作った。

これで藤田の真のバント成功率は、、、

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