【戦評】イヌワシ打線「痛恨!」絶好機を逃した5回攻防劇~4/29●楽天2-4ロッテ
ロッテ戦での同一カード3連敗は3年ぶり
2日連続で大入りになった平成最後のホーム3連戦。
その第3戦の先発は楽天・近藤、ロッテ・種市。
ともにプロ初勝利を目指す若き右腕の投げ合いで始まった。
近藤は早々に伏兵・田村に3ランを浴び、四苦八苦。
一方、終始、闘志を全面に出してイヌワシ打線に立ち向かったのが、今年21歳になる種市だった。
種市といえば今年8試合リリーフ起用。
長い回を投げていなかったにもかかわらず、5回88球を投げ切った。
好調イヌワシ打線は種市を6安打2四球と攻め立てたが「KOまでのあと1、2本」の火力が足りなかった。
6回以降は、ロッテ吉井コーチのしたたかな投手運用の前に無得点。
本戦登板すれば3連投になる酒井や唐川を休ませ、代替戦力を用いた敵軍の継投作戦を打破できず、結局2-4で敗戦。
4戦連続で失点続きの味方リリーフ陣は本戦では立て直し、4回零封と仕事したものの、打線が6回以降は8回2死3,1塁のチャンスしか作れず無得点に終わった。
ロッテ戦の同一カード3連敗は2016年4/12~4/14以来、3年ぶり。
これでチームは今季初の5連敗になり、開幕10試合6勝3敗1分のスタートダッシュを決めた楽天は平成最後の10試合を4勝6敗と失速気味で終えるかたちになった。
痛いのは首位・若鷹軍団が同日の日本ハム戦で4点差をひっくり返す逆転勝利を飾ったこと。
これで1位とのゲーム差は1.5に広がり、3位の西武と日本ハムの差も1.0に縮まった。
チーム成績は2位、25試合13勝11敗の貯金2としている。
両軍のスタメン
ロッテ=1番・荻野(中)、2番・角中(左)、3番・中村(二)、4番・井上(一)、5番・レアード(三)、6番・鈴木(指)、7番・清田(右)、8番・田村(捕)、9番・藤岡(遊)、先発・種市(右投)
楽天=1番・茂木(遊)、2番・田中(中)、3番・浅村(二)、4番・島内(左)、5番・ウィーラー(三)、6番・銀次(一)、7番・ブラッシュ(指)、8番・足立(捕)、9番・オコエ(右)、先発・近藤(右投)
凡例
勝負どころを逸機したイヌワシ打線
5回の攻撃こそ種市攻略のカギだと感じた。
先頭の3番・浅村の二塁打から長短4連打で反撃に転じた4回も、確かにチャンスだった。
4番・島内の右越え二塁打で浅村をホームに呼び込むと、続く5番・ウィーラーもつなぎの左安。
無死3,1塁で6番・銀次がしぶとく1,2塁間を破るタイムリーで楽天2点目。
NHK BS『球辞苑』の一・三塁回でクローズアップされたように、2012年以降は走者3,1塁で打率4割打者に変身するキャプテンマークは今季も当該場面で四球を選んでおり、ここでも期待に応える槍働きになった。
2点を返して1点差に肉薄し、なおも無死2,1塁。
ここで一気に追いつき、追い越したい場面だったが、打席は7番・ブラッシュ。
下位打線に向かう打順の巡り合わせが悪く、やむなしの面もあった。
しかし、翌5回は様相が違った。
種市にとってプロ初勝利の勝利がかかる緊張した重要局面。
その5回は楽天の攻撃は1番・茂木から始まる理想の打順だった。
種市も先頭打者を切る重要性は痛いほど分かっていたと思うが、諸々を意識しすぎるあまり制球乱して1塁に歩かせたのが茂木の四球だった。
無死1塁と絶好の同点ランナーを塁上に出し、打順はクリーンアップへ向かう絶好シーン。
前述したように種市は今季もっぱら救援起用で本戦が初の先発登板。
立ち上がり148.1キロを計測したストレート平均球速も、2回147.3キロ、3回145.0キロまで下がり、5回は142.9キロと初回から4.4キロも落ちていた。
種市のスタミナが尽きかけ、これ以上の馬力は残っていないだろうと思われる状況下、無得点に終わったのが残念すぎた。
1死3,1塁、4番・島内の3-6-1転送の一ゴは併殺崩れで三走・茂木が同点のホームインと思われたが、敵軍リクエストに遭い、判定覆る不運のゲッツーとツキにも見放された。
不発に終わった種市キラー
キーマンは、、、
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