【戦評】「正捕手英才教育」堀内謙伍、堂々のデビュー戦~9月25日●楽天3-4西武
事態急変の9回表
2-0と2点リードした9回表、マウンド上は四番手・森原。
ハーマンが戦線離脱、松井が先発調整に入ったため、まわってきたプロ初セーブの大役だった。
しかし、事態は急変。
たちまちに風雲急を告げる展開になっていく。
不運の連続だった。
先頭の6番・中村の当たりは、ショート正面の平凡ゴロ。
なんなく1アウトかと思った打球が、まさかのイレギュラー。
直前で高く弾み、不意を突かれた遊撃・山崎は慌ててグラブを出すも弾かれ、内野安打で無死1塁に。
続く7番・森は痛烈なピッチャー返し。
中前行きのヒットコースを森原が好反応でグラブに収めた。
そこまでは良かった。
ところが、2塁に入る山崎との呼吸が合わず、1-6-3がゲッツー崩れになり、走者を残してしまう。
この「併殺崩れ」が痛恨の逆転4点劇の開演になった。
1-6-3が併殺崩れになったことで失点し破れたゲームといえば、7/1西武戦(●E7-8xL)を思い出す。
本戦と同じく2-0と2点リードした4回、1死3,1塁で森の投ゴ。
処理した美馬の2塁送球があまりにも低すぎた。
ベースカバーに入った遊撃・三好が無理な体勢で捕球したことで1塁転送が遅れ、ゲッツー崩れの間に三走生還。
その後、長短連打を浴び、この回3失点と逆転を許したことを想起させるシーンだった。
話を戻して1死1塁だ。
この後、8番・岡田、9番・源田にしぶとくつながれた。
いずれも詰らせたが、中前へ。
源田の当たりはジャンプしたセカンド銀次のグラブそのわずか上空を超えたものだった。
出た目が全て良いほうに転がるのは、楽天も優勝した2013年はそうだった。
今の西武はまさにそういうゾーンに入った状況なのだろう。
1死満塁になると、打席は1番・秋山へ。
「悲劇」は3球目だった。
森原の150キロストレートを押し込まれ、打ち上がったフライはライトからレフトに吹く風にも乗った。
センター田中が必死に背走し、最後は左中間フェンスに身を乗り出しながらグラブを差し出したが、及ばず。
7回途中無失点に抑え、7/25日本ハム戦(○E8-1F)以来の白星が見えていた古川の勝利投手の権利を消す痛恨の被弾劇になった。
これで今季の西武戦は6勝19敗で終了。
同一カードの19敗は球団ワースト記録になり、借金も今季ワーストの23へ。
あと4試合を残した5位・ロッテとのゲーム差も4.5に広がってしまった。
両軍のスタメン
西武=1番・秋山(中)、2番・金子侑(右)、3番・浅村(二)、4番・山川(一)、5番・栗山(左)、6番・中村(三)、7番・森(指)、8番・炭谷(捕)、9番・源田(遊)、先発・榎田(左投)
楽天=1番・田中(中)、2番・山崎(遊)、3番・島内(左)、4番・ウィーラー(指)、5番・銀次(二)、6番・今江(一)、7番・内田(三)、8番・オコエ(右)、9番・堀内(捕)、先発・古川(右投)
狙い球を絞らせない堀内の好リード
最後、まさかの結末を迎えた今季最後の西武戦。
とはいえ、「2018年ベストゲーム10選」に入ってきてもおかしくない希望を感じる好ゲームになった。
この試合、高卒4年目の堀内がプロ初のスタメン出場。
スポナビ速報さんに「正捕手英才教育」の二つ名をつけてもらった堀内は試合後「詰めが甘かった...」と悔やむも、十分に印象に残る活躍をみせてくれた。
マスクをかぶっては、、、
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