【東北楽天400字総括】 2年前の狂騒曲は何だったのか?! ── 早川隆久、鈴木大地、辛島航
今月から来月にかけて、楽天の主要選手の2022年総括を『400字』の原稿用紙1枚にまとめる作業をしてます。
第1回目・・・田中将大、浅村栄斗、岸孝之
第2回目・・・島内宏明、則本昂大、小深田大翔
第3回目で合計9人達成。11月note21本目。
●早川隆久
最も期待を裏切られた筆頭格である。
2年前の4球団競合の狂騒曲。あれ何だったのか。
理論派の早大・小宮山悟監督が「20年に一人の左腕」と評し、専門誌『野球太郎』が「球速の出る和田毅」と書き立てた逸材は、今や同じドラ1の伊藤大海(日本ハム)に大きく水を開けられてしまった。
伊藤が2年連続規定投球回を達成しQS率71.7%だったのに対し、早川は2年連続未達で40.5%。そして今年はパリーグ被弾王と化した。
大学4年時にコロナが直撃し思うように野球ができなかった影響も考慮すべきだが、寄せる期待が大きいだけに、僕の意気消沈もはなはだしい。
データから探ると、全体の46.7%を占める真っ直ぐの不振が痛い。
ストレートの各種数値を確認すると、相手の対策が進んだのか球質が変化したのか、被OPS.714→.874と大幅悪化。元々フライ傾向だったが、そのゴロ率は34.3%→21.6%と激減。被安打の47.3%が長打に化けるありさまだった。
今思えば、肘のぐあいも良くなかったのかもしれない。
●鈴木大地
計7シーズンで全試合出場を踏破した鉄人も、11年目はコロナに苦しんだ。
キャンプの直前に陽性。1軍合流は2/22までずれ込み、思わぬ調整の遅れがペナント序盤の不振をまねいた。
試合前練習で右目下付近に打球直撃する不慮も重なり、4/17○E14-4Hは移籍後初の欠場。5/6○E3-2Bには平野佳寿から右越え決勝弾で8連勝に貢献する名場面もあったが、5月まではOPS.526、打率.191と低空飛行が続いた。
しかし、6月以降はOPS.729、打率.279。いつもの・・・(続く)
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