【デュエル・マスターズ】アドバンスのお話
はじめまして、ヨウリと申します。
普段は島根県でしがないDMPをしています。
CSに最近初めて参加して思ったのが、「世の中つえープレイヤーいっぱいいるんだなぁ」でした。
そりゃそう。
さて、僕自身がデュエル・マスターズをもっと深く理解するためのある種、備忘録とした初のnoteは僕が大好きな「アドバンスフォーマット」についてお話をしたいと思います。
1.「アドバンスフォーマット」って?
そもそも「アドバンスフォーマット」とは、40枚のデッキの他に、
・両面にカードが記載された『超次元ゾーン』
・裏面が白い『超GRゾーン』
・圧倒的な存在感とパワーを持つ《禁断》、《零龍》《ドルマゲドンX》
といった、外部ゾーンにも戦略の幅を広げたフォーマットとなります。
『超次元ゾーン』といっても、
・外部から現れる《サイキック・クリーチャー》
をはじめ、
・クリーチャーに装備する《ドラグハート・ウエポン》や、
・城として築かれる《ドラグハート・フォートレス》
・もはやルールさえ追加する《ルール・プラス》
など、種類があり、デッキごとに多様性があります。
最近では、散々出しにくいと言われていたサイキック・クリーチャーにもイソレイトセットでお馴染み《頂上龍素 サイクリタ》《頂上の王龍ヴィル・ド・テラ》《頂上の精霊 ミラクルスZ》といった革新があり、ホール呪文やドラグナーがなくとも戦略を広げやすくなりました。
そんな面白さを持った「アドバンスフォーマット」ですが、1つだけ問題があります。
それは、そもそも人口が少なすぎるということです。
面白いだけじゃ足りない!じゃあアドバンス、何が足りないのよ!?と自身が考えてみても、心当たりは…2つ3つ……あるなぁ……。
恐らくなのですが、以下の3点が「アドバンスをやらない理由」に挙げられるのではないでしょうか?
1.環境が終わっている。
2.高いカードが多い。
3.GRゾーンが大分「アレ」である。
しかし、今のところこれらの問題、解決とは言わないにしろ、改善はされてきています。GPも開催が確定していますしね。嬉しい。
では、これらの問題を実際の環境なども踏まえつつ、お話ししていきましょう。
2.実際、環境は終わっているのか?
A.そんなに……?
しかし現在、環境トップに君臨しているデッキである【零龍ゼナーク】はマジもんの最強デッキです。
このデッキの終着点は「ゼナークを立てて、クリーチャーを展開し続けること」ですが、ゼナークを立てるために『闇のタップクリーチャーを作りつつ、墓地にゼナークを用意する』必要があります。
これを、《霊淵 アガルーム=プルーフ》や、《シックル=シーク》などのタップすることで墓地を肥やすカードと《罪無 ターボ兆》や《緊縛の影 バインド・シャドウ》などのタップクリーチャーを作りつつ、盤面を広げられるカードを用いることによって達成し、上振れれば、最速2ターン目からゼナークが着地します。
そこから始まるのは、一方的な蹂躙劇。
自分のクリーチャーが出た、盤面破壊、また自分のクリーチャーが出た、盤面破壊……え?クリーチャーが無い?ならハンデス。
ターンの終わりにゼナーク2体目が出た、離れた時効果でもう3回盤面破壊orハンデス。
ここから2回ずつ発動するようになって………となっていくと、相手の盤面も手札もボロボロでしょう。
また、下準備の間に《零龍》の墓地の儀、復活の儀、
ゼナークの着地時に破壊の儀、着地後なら手札の儀とこれまでの零龍デッキとは一線を画すレベルで安定感と速度を兼ね備えて零龍が卍誕します。
「クリーチャーが離れた時」なら《DARK MATERIAL COMPLEX》もオマケでついてきます。おわりです。
いや、待て、俺たちには《とこしえの超人》さんに《若き大長老 アプル》さんがいるじゃないか!!と仰る方もいらっしゃるでしょう。
ま、そういうことなんですよね。
全てのメタクリーチャーは無理なく積まれた《無限皇帝の顕現》や、《アイロン=バイロン》、
除去耐性さえ無力化させる《墓地の儀》が全てのメタを超えます。なんで?
そもそも、最速2ターン目から着地するゼナークに速度勝ちできるものなんて《ラッキー・ダーツ》だけなんですよね。
このゼナークという死神さえなければ、3ターン目の上振れが存在しない代わりに、圧倒的リソース力とカードパワーで圧殺する【光自然天門】がTier1でした。
その2ターン目の《巨大設計図》による圧倒的リソースを捥ぐのがゼナークなんですけどね。
じゃあ、攻めるデッキは?と聞かれると、当然《堕魔 ザンバリー》や《霊淵 アガルーム=プルーフ》が阻みますし、《緊縛の影 バインド・シャドウ》がバイクなどの闇を含むクリーチャーを寝かせて1ターン貰えます。
そのため、当時存在したバカデッキの1つ、【火水マジック】は太刀打ちできませんし、それに連なる【火闇バイク】にも一定の勝率がありました。
ハハ、こいつめ。
ただ、これだけで一概に環境が終わっているとは言えません。なぜなら、サガ環境にもメタゲームが存在したように、ゼナーク環境にも抗うイカれデッキ達が存在するからです。
3.GRは本当に環境を壊しているのか? 〜ゼナークに抗うデッキたちを添えて〜
ここで、対ゼナークデッキを紹介していくと同時に、GRが環境を壊していないか、確認していきましょう。
・【4cドラグナー】
《最終龍覇 グレンモルト》を切り札に、ミッドレンジ帯を主戦場に置いたドラゴンデッキの1つです。
《闘争類喧拳嘩目 ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》や、《爆龍覇 グレンリベット/爆流秘術 暴龍の大地!》がハンデスに対するメタとして採用可能です。
そこから《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》や《最終龍覇 グレンモルト》といった大型ドラゴンも踏み倒せます。
ロック効果もこのデッキが光る材料の1つです。
さらに、《炎龍覇 グレンアイラ/「助けて、モルト!」》や《ドラゴンズ・サイン》から放たれる、《最終龍覇 グレンモルト》+《爆銀王剣 バトガイ刃斗》は絶対に50点以上の価値があります。
・【火闇バイク】
【光自然天門】がゼナークに不利ということで減って来たところに走り込んできたデッキタイプ。
確かに《緊縛の影 バインド・シャドウ》は重たいですが、逆に言えば立てられさえしなければ、有効な《影速 ザ・トリッパー》などでグチャグチャにできます。
コマンドを出して《伝説の禁断 ドキンダムX》の封印を剥がしていき、《忍蛇の聖沌 c0br4》+《終末の時計 ザ・クロック》でターンをもらうこともできます。
しかし、零龍デッキが禁断に対して『手札の儀残し』というプレイングで超えられますが、《終末の時計 ザ・クロック》はそれさえも無力化します。
クロックって革命なんだ!!!!
ただし、侵略ギミック自体が平成であるため、ドラゴンデッキと受けの硬いデッキの相手は厳しいけど。
・【水闇卍夜】
目には目を、《零龍》には《零龍》を。
ということで登場したコンボソリティアデッキ、【水闇卍夜】。筆者が愛用しているデッキです。
はいそこ、性格悪そうとか言わない。
このデッキはループデッキというイメージがありますが、実際は安全にゲームを決めるためのサブプラン。始めは《堕呪 バレッドゥ》や《堕呪 ゴンパドゥ》などで手札を整えます。
そして、《龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・札》や《堕魔 ドゥベル》を絡めて盤面を広げていきます。
全ての準備が整ったら、《卍夜の降凰祭》を撃ち、《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》や、《ガル・ラガンザーク》などの相手に刺さりやすいドルスザクを出し、ロックを狙います。
相手が何もできずにターンを返してもらえたなら、その隙にループや過剰打点の準備をして殴りきったり、相手の山札を枯らしたり、トリガーを無力化したりなど、ひとえにフィニッシュといっても様々な方法が構築や状況によって変わります。
手札や墓地だけでなく、山札を見るため、ピン投のドルスサクにもほぼ確実にアクセスできる上、《龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・殺》から現れる《堕魔 ドゥザイコGR》たちを《ジョルジュ・バタイユ》や、《暗闇の裏闇市》のコストにして、山札を掘り進められるので、ループの準備をしつつ、《「無月」の頂 $スザーク$》の着地も狙えます。
最近では、絶対に捲ってはいけないタイミングのある《ツタンメカーネン》を不採用にして絶対に事故らないデッキにもなりました。
しかし、これには1つ欠点が存在します。
プレイ難易度が高すぎるんですよね。
例えば、テクニックの1つとして、1度目の《卍夜の降鳳祭》→《暗闇の裏闇市》→《卍夜の降鳳祭》から《ジョルジュ・バタイユ》を出す際は、ループまでの時間短縮のため、山札を1〜2枚に調整します。これを「ジョルジュ算」などと呼んでるわけですが、これが割と難しいんですね〜〜。恐ろしくめんどくさい。
しかし、プレイ難易度に見合うほどの強さはありますし、最速2t目から即死まで持っていけるデッキはこのデッキぐらいです。GPでも活躍が期待できます。
・【ガイアッシュ覇道】
2022年、最強にして最優は【ガイアッシュ覇道】でした。
全てのデッキに対してドラグハートとガイアッシュたちで戦っていきます。
【4cドラグナー】と何が違うねんというツッコミが飛んできそうですが、このデッキはマナを伸ばして戦うビッグマナ系統のデッキです。そのため、割と《インフェル星樹》に依存しています。
しかし、《ガイアッシュカイザー+クラッシュ"覇道"》のデッキパッケージが揃うマナ帯(10マナ)まで伸ばせたら、ほぼゲームセット。
【4cドラグナー】には積めない、墓地と手札をリセットする《蒼神龍 アナザー・ワールド》が採用できるのも強みです。
《爆龍覇 グレンリベット/爆流秘術 暴龍の大地!》は【4cドラグナー】よりも出し先のドラゴンがそんなに強くないので大人しく《ボルシャック・栄光・ルピア》に差し替えましょう。
・【デイガファイアー・バード】
オリジナル環境最強はアドバンスにも集い始めました。《龍后凰翔 クイーン・ルピア》を切り札に、《カモン・ピッピー》を携えて殴り込みです。
しかしゼナークには不利のようで、かつての【闇自然アビス】の《邪幽ジャガイスト》よろしく、メクレイドのムラっ気にガッカリしたかと思えば、手痛い反撃でコロっと負けたりすることも。アドバンス最強にはまだまだ長い道のりが必要そうですね。
・【ドリームメイト】
オリジナルのコンボデッキ代表兼料理長は、《頂上の王龍 ヴィル・ド・テラ》と《とこしえの超人》を隠し味に出店。
とこしえブーストを絡められたとて、ゼナーク着地前には殴る用意は終わってます。ドラグナーにも戦えるしね。
速度と質量を兼ね備えた《森夢のイザナイ メイ様》の強さはアドバンスでも活躍中。
新時代のオービーメイカーとは我らのことよ。
ということで割と他のデッキも活躍できているんですね。【光自然天門】はドラグナー系統のデッキを駆逐していたのでたまには活躍の機会を与えてあげるのもまた一興でしょう。
4.GRは本当にやらかしているのか?
さて、二つ目の議題、「GRはやらかした前歴がある」ということなんですが、現在GRクリーチャーを多用するデッキとしては【4c万軍投】がいますね。
いつもの《天災 デドダム》に《"魔神轟怒"万軍投》を2回にする《龍素記号wd サイクルペディア》、
相手の盤面を除去する《イデア・パラドックス》などが頑張っています。
しかし、このデッキは古のデッキ、バイクに不利です。また、マナが伸びないとGRクリーチャーのマナドライブが発動しない上、ゼナークに対する《とこしえの超人》がよく刺さるあたり、環境の活躍は微妙なのかなーとも感じています。デイヤーが帰ってきたら話は変わるのかもしれない。
しかし、GRを使うデッキならもっと強いやついるじゃないですか。【水闇卍夜】って言うんですけど。
まあ、次くらいに《零龍》が全ての責任を負って辞職するんじゃないの?(適当)
5.アドバンスは高い?
さて、皆さんが気になるアドバンスのお値段ですが、現状、相場が1000円を超えているアドバンス専用のカードは、
《蒼き覚醒 ドギラゴンX/轟く侵略 レッドゾーン・バスター》
《邪帝斧 ボアロアックス》、《卍夜の降凰祭》
くらいです。
当然メインデッキの方が高いですが、《流星のガイアッシュ・カイザー》などの方が値段はします。
特にゼナークや卍夜はそんなに値が張らない上、バイクなども、上バイクが再録されたため、組んでみるのも手だと思います。
6.最後に
というわけで、割とふわっとした解説でしたが、いかがだったでしょうか。
アドバンスならではの戦略や、構築など、記事以外にも多くのテクニックがあります。
カードゲームはどうしても浮き沈みが出るシーズンがありますし、初期投資が高い場合がそれなりです。
やってみると奥深い、オリジナルとは全然違う、 メンデル栄光インスタの味を知ってしまった、というような無限の遊び方もあるフォーマットですので、これを機に、ぜひぜひ、アドバンスを楽しんで欲しいです!!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
またね。