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42 Dugg おすすめ楽曲4選

個人的に大好きなラッパーである
デトロイト出身の42 Dugg。
USのヒップホップをチェックしている方なら
名前をご存知の方も多いのではないだろうか。

しかし他のビッグネームたちと比べて日本ではまだチェックしているリスナーの方は少ないように感じる。

この記事ではまだあまり42 Duggの曲を聞いたことがない方に向けて、
個人的おすすめの楽曲をご紹介。


1.We Paid-Lil Baby&42 Dugg

42 Duggのコラボレーターとして代表的な
Lil Babyとの楽曲。

アトランタ出身のプロデューサーであるSection8が手掛けた不穏なビートの上で
展開される2人のドライなフロウの掛け合いがたまらない極上のトラップチューン。

リリックは主に2人の成り上がりについての
内容でフッド出身のラッパーらしい泥臭さを
存分に感じることができる。

ミュージックビデオも最高でCharger HellcatCorvette C7に仲間と箱乗りし
フッドで爆走&バーンアウト&ドーナツ

ヒップホップとカーカルチャーを見事に
融合させている。このビデオを見たら男なら
誰もがアメ車に乗りたくなるのではないだろうか。

豪華なセットや煌びやかな演出、凝ったエフェクトなどは一切ナシで映っているのはフッドと仲間たち。これぞ泥臭いフッドのヒップホップといった仕上がりとなっているのでビデオも
是非チェックしていただきたい。

"Bro, I kept taking L's, finally got me a M"
(俺は負け続けてきたけど、ついに億万長者になったぜ)

"Young turnt nigga from the D to the A
I'm rockin' with the Lions, yeah, I'm rocking with the Braves"
(デトロイトとアトランタ出身の若くてアツい男
俺はライオンズと共に、俺はブレーブスと共にカマしてやる)

Duggはデトロイト(D)出身で、
Lil Babyはアトランタ(A)出身。
このフレーズでは2人のラッパーと
各々の地元との密接な関連性を強調している。

そしてそれぞれの地元のプロスポーツチーム
である、NFLのデトロイト・ライオンズ
MLBのアトランタ・ブレーブスの名前を
出すことで地元への愛を強く示している。

(地域に根差し活動するといった共通点やファッションとの結びつきから、ヒップホップとNBA、NFL、MLBなどのプロスポーツの関連性は高い。)

収録アルバム Lil Baby-My Turn(Deluxe)


2.4 Da Gang-42 Dugg&Roddy Ricch

コンプトン出身のラッパーRoddy Ricchとのコラボレーション楽曲。

ドイツのヘビーメタルバンド、Scorpionsの「No One Like You」をサンプリングした激しいビートの上で車やジュエリー、デザイナーブランドの服などの贅沢な生活、そして仲間、ギャングへの忠誠心についてラップしている。

ヘビーなギターに呼応するような2人の
熱いヴァイブスが魅力的だ。

"Still go harder for my niggas, wish I could bring you back"
(仲間のために努力し続ける、お前が戻ってくることを願って)

ストリートで亡くなってしまった仲間や、
刑務所に収監され続けている仲間のために
ベストを尽くすといったDuggの意思が
感じられるリリックだ。

"Put the city on my back, still remember hard times"
(街を背負ってる、苦難の日々は今も忘れてない)

単純な言い回しだが、個人的にとてもグッと
きたフレーズだ。

Duggは地元のために、デトロイトのために
といった発言をよくしている。

また、ストリートにいた頃は大切な仲間を失ったり、ラッパーとして成功する前もしてからも法的トラブルに悩まされ刑務所で辛い日々を
過ごしてきた。

そんな過酷な状況を何度も乗り越えながらキャリアを歩み続けるDuggの生き様を強く表したフレーズだと思う。

収録アルバム 42 Dugg-Free Dem Boyz


3.Dog Food-42 Dugg

個人的デトロイトローカルクラシックの1つ。

"Dog Food"とは麻薬や違法薬物の比喩である。そしてストリートで生き残り成功するために必要なハードワークとハッスルの象徴という意味もこめているように思える。

地元デトロイトで絶大な支持を得るレジェンドプロデューサーであるHelluvaの手掛ける
ハードなビートの上でストリート・ライフを
テーマに喪失感、忍耐、そしてラッパーに転身してからの成功の追求についてラップしている。

BADHOPのYzerrさんもご自身がやられていたラジオ番組、
"YZERR OFF THE DOME Radio"の中でこの曲について触れており、Duggのラップを
「発狂している。」と言い表していたほど
激しいエネルギーを感じる楽曲だ。

また、アトランタでもかなり流れていたというエピソードも話しており、Dog Foodという
楽曲がデトロイトを超えて全米に轟いている
ことがわかる。

個人的にはこの曲を聞くと、カマしてやるぞという強いエナジーを貰えて身体の奥底から
やる気が湧いてくる。
仕事、スポーツ、学業などで1発気合いを
注入したい状況にある方には是非聞いてみてほしい。

YZERR OFF THE DOME Radio-EP.03 Point of View

https://music.apple.com/jp/station/point-of-view/ra.1733288816

収録アルバム 42 Dugg-Young and Turnt


4.You Da One-42 Dugg feat.Yo Gotti

Duggが所属するレーベルCMG(Collective Music Group)のボスであり、
メンフィスの首領であるYo Gottiとのコラボレーション楽曲。
前に紹介したDog Foodと同様プロデューサーはHelluva。ピアノが際立つシリアスなビートの上で2人の掛け合いが展開されていく。

この楽曲の魅力は何と言っても若手とベテランのエネルギーの融合だ。

ストリートのワルからラッパーに転身し、CMGとのサインを勝ち取ったDuggのラップにはここからカマしてやるぞ、といった若さ溢れるギラつきが存分に感じられる。

対してGottiはヒップホップシーンもストリートも知り尽くした重鎮らしい、落ち着きながらも凄みを感じるラップを聞かせてくれる。

またヴァース毎で区切られておらず、
若い獰猛なエネルギーとベテランの圧が
交互に襲いかかってくるような曲構成も
素晴らしい。

そしてビデオ内のDuggのファッションにも
注目したい。

着ているのはどちらもDickiesのワークウェアである。
肉体労働者に向けて作られたハードなイメージのDickiesと、セレブの象徴とも言えるダイヤで埋め尽くされた超高価なチェーンや腕時計。

個人的にこのようなゲットーとセレブリティの混在にはとてもヒップホップを感じる。

そしてストリートのワルからラップスターへ
転身を遂げようとしている当時のDuggの
状況がファッションにも現れている。

収録アルバム 42 Dugg-Young and Turnt


以上の4曲が自分の独断で決めた
42 Duggおすすめの楽曲だ。

今年のDuggは3年ぶりにアルバムをリリースし、現在は全米ツアーを敢行するなどハードに活動している。

またXでYoung&Turntの続編があることも
匂わせており、今後の活躍も大いに期待したい。



読んでくださった方、ありがとうございました!!

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