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Episode 10: それぞれの予定
それから数週間が過ぎた
クリスは何事も無かったかのように
リズにノートを返していた
その頃アマンダの食堂では
ポールとメーガンが食事をしていた
来週はクリスマス
メーガンにはやりたいことがあった
それは
島を出て、街に戻り、
キラキラと光る大きな水晶のクリスマスツリーが飾られた都市や
トナカイの行軍をみることだった
できれば
ポールと一緒に。
もう来週だから
今日切り出さなくちゃ
ポール : ねえ
メーガン: ねえ
2人とも目を合わせて笑う
ポール : なに?
メーガン: なに?
またそろった!笑
メーガン: ポールからどうぞ
ポール: あ、、うん。 あの、、、メーガン、
来週24日空いてる?伐採業務休みだったなと思って、、
メーガン: 私もちょうど来週のことを考えていたの。
わたし、、、やりたいことがあって、、
ポール: なになに?
メーガン: 街へ行って、
キラキラ光る大きな水晶のクリスマスツリーが
飾られた都市を見に行きたいの。
あと、トナカイの行軍も!
ポール: いいね、行ってみようか!
メーガン: ついでにお母さんと弟にも会いたいんだ
ポール: ......そうか、うん、そうだよな
一瞬だけポールの顔が曇ったが、
無事メーガンはクリスマスに街にポールと行けることになった
その頃クリスは小屋にいた
またリズがやってきた
リズ: ねえ、クリスマス休暇は何するの?
もしひまだったら......
クリス: 実家。実家に帰って家族と過ごす
リズが言い終わる前に話し始めてしまうクリス
リズ: そ、、、そうなんだ、クリスの実家ってどの辺なの?
クリス: HoHだよ
クリスは内心、リズの白々しさに呆れていた
真実を知ってから、リズの言動すべてが白々しく映る
俺の故郷どころか、親のこと、全部知ってるくせに。
そう思ってしまう
リズ: あ、そうなんだ。強いところだよね、あっ、わたしはね、わたしは、、
クリス: ちょっとやることあるから、帰ってくんない?
冷たくリズをあしらうクリス
バタン
扉が閉じてからリズは小さな声で続ける
リズ: わたしは......わたしもHoHの実家にかえる、、、、の、、、、一緒にかえりたいな、、、
一方、しばらくこの島に滞在することになったグレイ
居候しているアマンダの酒場の宿に戻ってきた
2階に上がる階段にはたくさんの写真が飾られている
その写真を見つめるグレイ
「その写真はわたしの旦那のコーディよ」
アマンダが声をかける
アマンダ: なかなかのイケメンでしょ
グレイ: そうだね
アマンダ: わたしの兄、メーガンの父親と親友だっのよ、もう、死んでしまったんだけどね
グレイ: ......お気の毒に......
アマンダ: もう10年も前に、あのヤソ....
いえ、オリハルコン山の噴火事故に
巻き込まれた人を助けに行って
戻らなかったの
ちょうど10年前の年明けの最初の採集の日だったわね......
写真のコーディを撫でるアマンダ
ごめんなさい!湿っぽい話はここまで!
グレイさん、来週のクリスマスはどうなさるの?
グレイ: 特には........
アマンダ: あら!そうなの!
メーガンがポールと街に遊びに行くって言ってるから、
わたしも義妹と甥っ子に会いにいこうと思ってるのよ
行くところがないなら、グレイさんもどう?
グレイ: 家族水入らずのところに悪いですよ、僕が行ったら
アマンダ: なーにいってんの!
こんなにアレックス兄さんに似てる人いないもの!
みんな喜ぶわよ!
グレイさんの分も船のチケット取っておくわね〜
おやすみなさい〜
言い捨てて立ち去ってしまうアマンダ
グレイもまた、街へ行くことになったのだった
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To be continued......