
子どもに知ってほしい空間を整える心地よさ
先日、来年小学校に入学する次男の学習机が届いた。
机は、種類もカラーも次男自身が選んだもので、設置が終わると早速自分の本を収納していた。
考えてみると、学習机は子どもにとっては初めての「自分の収納」だ。今までのおもちゃ収納や本棚のように兄弟で共有の収納ではなく、自分のためだけの収納で、自分だけの空間を手に入れたのだ。
これを機会に、子どもには空間を整える心地よさを知ってほしい。同じ勉強をする時でも、散らかった机と整然とした机では集中力は変わる。部屋でリラックスする時も整った空間ではリラックスできる度合いが変わることを感じていってほしい。
私自身、子ども時代は小さな子ども部屋をより過ごしやすい空間にすることが好きだった。棚にお気に入りのぬいぐるみを飾ったりクッションカバーを手作りしたりと試行錯誤していた。しかし「物を捨てる」ということが全くできなかった。学校で毎日書いたメモ紙すら1年以上とっておいていた。「捨てる」という行為が頭になかったのだ。とにかく全てを綺麗に収納しようと考えていた。一生懸命部屋を飾っているのに、なんとなく居心地の悪い部屋だった。
物を捨てる行為を知ったのは、それから10年後のことだ。断捨離の本を初めて読んだ時、「使える物でも使っていなければ捨てて良いんだ!」と初めて知った。衝撃だった。壊れてなくとも捨てて良いとは…。そこから物を厳選して空間を整える気持ちよさを知った。
断捨離を知ってからも10年が経った。私はズボラなので、いつも家が綺麗な状態をキープできるわけではない。やる気が出た時しかできない。しかし、そのペースでも良いと思う。雑然としてきて、自分が居心地が悪い、なんだかイライラすると思ったら断捨離するようにしている。
空間の持つ力はすごいものだと思う。普段見えない棚の中でも散らかっていればモヤモヤするし、整えればスッキリする。全て必要なものだと思っていても、改めてみると不要なものが浮かび上がってくる。普段、自分がどれだけ空間やものに無頓着だったかが見えてくる。
子どもたちはまだ空間を整える気持ちよさを知らない。これから感じていってほしいと願う。