240330 CHOICE50 Daichi Yamamotoの所感

弾丸旅で向かった味園ユニバースの帰り、ステージで見たDaichiのシルエットが頭から離れず夜行バスの暗闇でスマホに向かいぽちぽち文章を書いた。舞台にいたDaichiが、人間の形をしているのに何かエネルギーをまとってゆらめくもやもやとした球体のように見えて、網膜からその残像が消えなかった。
その時に書いていた文を残したいという独りよがりな欲望に任せてこのnoteを始めるきっかけにしたい。

【3/30 味園ユニバース Daichi Yamamotoのステージによせて】

ついぞ外には出てこない。ずっと内にこもっている。その中でどんどん肥大する表現。一人暮らしの家のリビングでふざけて気ままにでも一番自由に歌いたい歌を拳ぶん回して地団駄踏んで体躍らせて歌っているときの姿そのままにステージに立っている。だから煽りもその場の群衆に対してではなく、自分自身や曲に対する煽り。自分の気持ちの昂ぶりのままに声を荒げ、高め、放出する。

でもだからこそ肉迫するものがある。出すまい出すまいと思うのに言わずにいられない。そうしないと自分を保てない。そうしないと自分と外界との境目があるのかないのか、どんな形なのかわからなくなってしまう。そういう内からの暴発を沸騰直前でふつりふつりと逃がしているようなそんな表現。逃がすとかそういう表現が似合うくらい、エネルギーが高すぎるのにそれをそのまま爆発という形では外には出さない流儀がある。彼のエネルギーの球体はずっと表面がふつふつ煮立っているけどそれでも中心温度に比べたらなんてことない。多分心央は比べ物にならないくらい熱くて、その熱を持った流体が循環する球体で表面だけが外気に触れ、ふつふつと泡が弾けて蒸気が漏れる。決して大きな音を立てて爆発したりはしないけれど、確かにそこで光って、そこで命を燃やしている、そういう恒星みたいな熱さと静けさがある。

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