見出し画像

【ウェブマーケティング】AIでアクセス解析:Gemini 1.5 Flash-8Bで作るユーザーストーリー

みなさん、こんにちは!イー・エージェンシーのコミュニケーションデザイン部 広報・PR課の甲斐 大樹です。

アクセス解析が苦手。だったらAIに解析して貰えばええやん

今日は、ちょっと恥ずかしい告白から始めますね。実は、アクセス解析を得意とする会社にいながら、僕自身はアクセス解析が苦手なんです。これ、ずっと僕のコンプレックスでした。「なんとかしなきゃ」って思い続けてきたんですよ。

そんな中で、ふと思いついたアイデアがあったんです。「そうだ、AIに解析して貰えばええやん。」って。具体的には、アクセスログをAIが直接見て、そこから読み取れるユーザーの行動ストーリーを教えてくれないかな、って考えたんです。

ただ、このひらめきアイデアにも、大きな壁がありました。大量のアクセスログを高速に、しかも安くて賢く分析できるAIが必要なんです。ChatGPT 4とかClaude 3.5は頭がいいんですけど、費用が高いし遅い。かといって下位のAIモデルだと、早さは出るけど頭が弱い、あと日本語がイマイチなものが多い。正直、諦めかけていました。

Gemini 1.5 Flash-8Bとの出会い

そんな時、ついに登場したんです!Gemini 1.5 Flash-8B。これ、僕が求めていた「高速」「安価」「賢い」の3つをバランスよく持ち合わせているみたいなんです。googleのローガンさんの投稿を見た瞬間、「これだ!」ってビビッときました。

Gemini 1.5 Flash-8Bを使えば、僕がずっとやりたかったことが、ついに実現できるかもしれません。

それではダイレクトアクセス解析の実証実験

ということで、ここからは実際にAIを使ってアクセスログを解析してみた結果をお話しします。

まず、ChatGPTを使って50行弱のダミーアクセスログを作りました。IPアドレスやタイムスタンプ、リクエストURLなど、実際のログっぽい感じにしてみたんです。(ページへのアクセスのみ。jsやimgなど余分なものを削除した想定です)

画像:ChatGPTで作った50行弱のダミーのアクセスログ

このログを、さっき紹介したGemini 1.5 Flash-8Bに見てもらおうと思ったんですが、最初は上手くいきませんでした。AIに「どんなユーザーがどんな行動をしたか分析して」って言っただけじゃ、あまりいい結果が得られなかったんです。

↓アクセスの行動そのまんまです。

画像:初期のsystem instructionによる出力結果

そこで、system instructionをちょっと工夫してみました。「アクセス解析の専門家として初心者にも分かりやすく説明して」とか、「ユーザーの目的を推測してストーリーで説明して」とか、「ユーザーの環境情報からペルソナをイメージして」とか、そんな感じです。

画像:改善したsystem instruction

そしたら...びっくり!AIが各ユーザーのペルソナを推測して、その人の行動をストーリー仕立てで説明してくれたんです。例えば、「このユーザーは、サービス全般を理解しようとしており、サービス内容…」みたいな感じで。

画像:出力結果「ユーザーストーリー」①
画像:出力結果「ユーザーストーリー」②
画像:出力結果「ユーザーストーリー」③

これって、すごいと思いません?普通、アクセスログの解析って、グラフや図表を使ったレポートを作るのに時間がかかりますよね。さらにそこからユーザーのストーリーを考える必要があります。でも、AIを使えば、もっと早く、もっと詳しく分析できるかもしれません。

ただ、ここで注意が必要です。今回の実験はまだ小規模なものです。実際の大量のデータでどこまでうまくいくか、それはこれからの課題です。

総括

この手法の可能性は大きいと思います。例えば、こういった分析結果を蓄積して、さらに高度なAI(例えばGemini 1.5 Proとか)でグルーピングしたりするとユーザーグループごとの課題や改善点が見えてくるかもしれません。(マニアックなことを言うとこのユーザーストーリーをベクターDBに入れて可視化できるとこれまでとは全く異なる打ち手が導けるような予感があります。詳しくは説明しません、ピンと来る人がいたらご連絡くださいw)

個人的には、リアルタイムでユーザーの行動が分かれば、それに合わせてウェブサイトの内容や見せ方を変える「超パーソナライズされたウェブサイト」も、数年後には可能になると思います。

もちろん、これはまだアイデアの段階です。技術的な課題やプライバシーの問題など、クリアすべき点はたくさんありそうです。でも、AIを使ったアクセスログ解析が、これからのウェブ解析を大きく変える可能性があるのは間違いないと思います。

みなさんは、こういったAIを使ったウェブ解析について、どう思いますか?可能性と課題、一緒に考えていけたらいいなと思います。

その他AIに関する記事はこちら

少し前の記事ですが、以前からこんなこともやっています。最近の記事はイー・エージェンシーのnoteトップからご覧ください。

AIに関する弊社の社長の考え方もご覧ください。

一緒に働く仲間を募集しています!

イー・エージェンシーでは一緒に働く仲間を募集しています。下記の採用情報をぜひご覧ください。ご応募をお待ちしております!
採用サイトで、もっと先輩社員を知る!

▰在宅勤務・全国内フルリモートOK!エンジニア募集中!▰

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?