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Terraの設計思想、損切の考え方
はじめに
この記事はFX取引プラットフォームMT4で稼働する自動売買ソフト(EA・エキスパートアドバイザー)の設計思想、損切の考え方について解説する記事です。
シストレグループSunrise(サンライズ)の最新EA Terra(テラ)をご存じない方はこちらをご覧ください。
フラン円に特化したナンピンであるということ
Terraはナンピン型のEAですのでチャートが逆行した時にポジションを増やして、レンジが戻った際に利確を行い利益を積んでいくというスタイルになります。
Terraではフラン円のみの動作を許可している訳ですが、フラン円がここ数年日足レベルでは一定のレンジに停滞しており、戻ってくる確率が高く、ナンピンに向いている通貨ペアとして選定致しました。
また通常888倍のレバレッジを使えるXMですが、フランは自動で400倍になるように設定されています。一方的なトレンドを形成してしまうボラティリティある通貨ペアに比べると、フラン円は比較的勝率が上がる為と解釈できるかもしれません。
損切機能について
そこでTerraの損切機能はpipsや金額ではなく、ポジションの保有日数での損切機能をつけました。
パラメータ(10)でオンオフを指定でき、(11)で日数を設定できます。
デフォルトではオフになっていますが、これは直近の相場、2020年以降は非常にTerraとチャートの形が相性が良く、上記のフラン円の特徴である「戻ってくるチャート」だった為、損切はオフの方が高い利益を上げられた為です。
また(11)の日数がデフォルトで6日間になっている理由ですが、いくものパターンでテストをした結果、6日以上含み損を抱えた場合はそのポジションがプラ転するまでに相当の時間がかかる、もしくは返ってこない可能性もある、しかし6日以下で損切してしまうとその後返ってくることも多かったので余計な損切になってしまう、という結果に基づいたものです。
バックテスト
2020年から2021年6月までをパラメータ(10)をオンにして、あとはデフォルトの設定のままバックテストすると残高の推移は以下のグラフです。
(25万円スタート)
損切りを繰り返しながらも残高は右肩上がりになります。これはTerraの基本ロジック設計時点で「直近の相場に焦点を当てて開発」した為で、あり2020年のコロナショックをどう乗り越えるかに着目したので、当たり前と言えば当たり前の結果といえるかもしれません。
逆に言えば2020年は損切りせずに放置しておけば大きな利益が出るチャートの形になっておりました。
(↑同期間で損切りしない場合の残高推移)
短期での大きな相場変動について
このようにTerraではフラン円の近年の特徴であるレンジ相場に特化した設計であるため、日数の損切りは実装していましたが、短期間での大相場については想定していませんでした。
2021年以降もレンジが続くことを願ってはいましたが、もし大きな変動があった場合は他のEAと同じように停止して頂く、手動で損切りして頂く等の判断が必要になります。
例として2017年、2018年はフラン円でも短期の急騰急落があり、これは2020年の相場に特化して開発されたTerraからすると苦手な動きになります。
しかしこういった場面で開発者の視点としては一律で停止してください、損切りしてくださいとは申し上げられないというのが実際です。
言い訳がましくなってしまうかもしれませんが、こちらからそのようなアナウンスをしてしまうとそれこそが「投資の助言」に当たり金融商品取引法違反となってしまいます。これは無料でEAをご提供している前提に反するもので、違法行為となります。
そこでいくつかの考え方をご提案させて頂きます。
損切りの考え方
金商法以外で停止、損切りの指示が出せない理由としては、開始時点の残高、現在の残高(=利用期間)が利用者によってバラバラである為です。
例として先ほど2020年に損切りをオンにした場合の残高推移ですが、
この期間は非常に相場のとの相性が良く、短期間で残高を増やせているため、もしこの後で急落があったとして、すでに余力がある場合はある程度の含み損は放置したとして原資マイナスになるまでの距離は十分にありますし、どこかの時点でEAを停止してもプラスで終われる可能性が高いといえます。
いずれにパターンにせよ、急騰急落があったタイミングで含み損を抱えたとしてもその時点で原資を上回っているのであれば、一旦停止してリセットして出金などしてから再稼働して頂くのが良いと思います。
前提としてTerraは超長期での運用を想定していますので、一度リセットしても再度運用できれば最終的にはプラスで終われる確率は非常に高くなっています。
しかし、稼ぎがないうち、EAを稼働して一ヶ月以内などで急騰急落が起こった場合、こちらは余力がなく含み損ですでに原資を下回っていると考えられるので「今回はそうゆう回だった」「たまたま数年に一度の出来事に遭遇した」とマイナスであっても損切りして頂くもの一つの手です。
というのは相場と嚙み合えば一ヶ月二か月で倍々になることもあり、長期での運用が可能であれば一度マイナスで終わった分も二回目三回目の稼働で埋め合わせが出来ると考えているからです。
その為にはTerraでかぶった損失はTerraで回収すると思って頂いてもいいかもしれません。
もちろん、短期的な損失は事実として損失なので心苦しい限りではありますし、追加で入金して動かしてくださいというつもりはありません。
しかしゼロカットまでいってしまって再起不能になるよりかは、「今回はそうゆう回だった」「たまたま数年に一度の出来事に遭遇した」と解釈して頂き、一度リセットして再チャレンジして欲しいと思っています。
長期で信頼して頂ければ必ずリターンのある設計をしていることだけは理解して頂きたいと願っています。
最後に
当運営チームSunriseでは発足当初からの理念として、詐欺や疑わしい行為は絶対に行わない、アフィリエイトのみを目的の運用をしないと誓って参りました。あくまで純粋にEAで利益を上げていくことを目的としており、それをユーザーの皆様にシェアしていくという活動を目指しています。
当記事執筆時点(2021年6月20日)
数日前のFOMCを発端に多くの商品、通貨ペアが大相場に見舞われ、数多くのEAで退場報告を目にします。現時点でTerraのユーザーの方からの退場報告はありませんが、ユーザーの皆様が危険な状態にある事実を思うと開発者として断腸の思いでこの記事を書いています。
ご心配をおかけしている皆様には心より謝罪申し上げます。
大変申し訳ございませんでした。
どんなシステム、ロジックにも絶対はなく、未来のチャートの動きはわかりません。EAも完全に放置で勝ち続けられるということはないとご理解頂き、FX自体がリスク商品であることから再度ご自身での投資判断も必要であるということを頭の片隅に置いて頂けたら幸いです。
これらの動向を踏まえまして、Terraのアップデート、新作の開発を視野に入れて参りますので、引き続きSunrise及びTerraをどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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ユーザー様同士の意見交換の場として活用して頂ければと思います。オープンチャットなのでLINEで友達としてつながることはなく、画像や名前も変えて参加できますので、お気軽に覗いてみてください。
【免責事項】
バックテストの結果は過去のチャートの動きを元に動作確認されたものであり、将来の利益を保証するものではありません。
当方が公開したシステムにより投資を助言したり推奨することはありません。投資の判断、ツールの使用は自由意志の上に成り立つ自己責任であり、FX自動売買ソフトのリスクを理解した上でご利用ください。
当ツールの結果によって生じるいかなる損害、損失について当方は一切の責任を負いません。