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優先順位が人生を左右する
優先順位はどう決めるか?
これは自分を人生の経営者と考えて、望む最高の人生を自分らしく明るい人間関係と共に生きるためのヒントを、私の経験をアレンジして会話形式でお伝えするオリジナルストーリーです。
[主な登場人物]
主人公:佐々木只美(コミュニティ運営会社で研修中)
メンター:中根雪江(佐々木の指導係)
私は佐々木只美。前職でお世話になった雪江先輩の今の会社で正式採用してもらうため、経営者脳を手に入れる研修中。自分の現在地の確認をしたのですが未完成だったようです。
佐々木:雪江先輩、現在地のまとめで質問いいですか?
雪江:もちろん!どうぞ。
佐々木:前回いただいた、まとめ例の表を見ると仕事や人間関係に関しては矛盾点も見つけやすく、どう改善するかが分かりますが、趣味や健康に関しては無関心だったりする場合、どう考えればいいですか?
雪江:おっ!いい所に気がついたね。そこで考えるのが優先順位ね!抱えている問題全部の改善策を考えて、同時に改善していこう!なんてのはムリな話でしょ?
佐々木:そうですね。だから優先順位ですか?
雪江:そう!私たちは今、目の前に起こっていることに集中しがちなのよ。なので目立つ問題や早急に解決しなければならないと感じる問題に、片っ端から手をつけちゃう傾向にあるの。
佐々木:あ~それ分かります!で、頭の中ぐちゃぐちゃになるんですよね。
雪江:でしょ!私もたまに「それ、今やる必要ある?」って自分で突っ込んでるのよ。(苦笑)
佐々木:優先順位を決める基準みたいなのは、あるんですか?
雪江:本当は自分の今と未来を考慮して、自分で考えて優先順位をつけられれば一番いいんだけど参考にするなら、やはり!名著「7つの習慣」の第3の習慣である最優先事項を優先する、じゃないかな?
7つの習慣
第3の習慣「最優先事項を優先する」
◆人間活動の4つの領域◆
第1領域:緊急で重要なこと(管理する)
第2領域:緊急でないが重要なこと(フォーカスする)
第3領域:緊急だが重要でないこと(最小限にする)
第4領域:緊急でも重要でもないこと(避ける)
雪江:ここで最も大切にするのは、緊急でないが重要なこと。たとえば、営業が仕事だとして、
1.クレームがあってすぐ来てくれ!という取り引き先
2.今すぐ来てくれたら契約する!という新規客
3.顧客や見込み客への定期便フォローメール作成
これを4つの領域に当てはめると、
1.クレームがあってすぐ来てくれ!という取り引き先
⇒第1領域:緊急で重要
2.今すぐ来てくれたら契約する!という新規客
⇒第3領域:緊急だが重要でない
3.顧客や見込み客への定期便フォローメール作成
⇒第2領域:緊急でないが重要
雪江:人によっては違うかもしれないけど、私ならこう当てはめるの。そうすると何からやればいいか判断しやすいでしょ。
佐々木:なるほど!確かに全部いっぺんに来ると、あ~も~ってなりますけど、割り振れば冷静に判断できそうですね!
雪江:ただし、この割り振りを間違えると正しい行動にならないから、佐々木さんの最初の質問の無関心な項目にも、予め自分なりの優先順位をつけておくの。下の表を参考にしてみて。
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佐々木:上の青線が現在力を入れている割合で、下のピンク線がこれから力を入れて行きたい希望の割合ですね。
雪江:7つの習慣の4つの領域を踏まえながら、希望の割合を考えてね。
【コラム】
今と未来の優先順位を決める
私たちは、目の前の問題から先に片付けようとする傾向があります。ですが、目の前の問題が本当に今すぐ手をつけなければならない問題なのか?というと、そうではない可能性もあります。
また「今だからできること」「今しかできないこと」だからと言って、それが必ずしも優先順位の上位に入るかというと、そうではないケースも多いです。
本当に大切なものは何なのか?本来、そこからしっかり決めていかなければ今やるべき大切なことを見極めるのは難しいです。
そこでストーリーの雪江が示した表のように、日頃から力を入れる割合を決めて意識しておくと、重要な選択の際も優先順位がつけやすくなります。
たとえば、表の人は今は趣味や遊びより仕事に力を入れたいと思っています。でも、そのためには人間関係を良好にし健康でなくてはなりません。
つまり人間関係や健康のために割く時間を増やすことは、第2領域の「緊急ではないが重要なこと」になります。この第2領域はすぐに結果が出るものではありません。日々の積み重ねなので「継続する重要なこと」です。
それゆえに毎日の生活に少しずつでも力を入れたい項目に伴う行動を、取り入れていく必要があります。ここが7つの習慣でも言っているフォーカスすべき重要なことになります。
まずは力を入れる割合を決めてから、そのための行動を書き出し優先順位をつけていくという流れで考えてみてください。
現在地のここから、どう進めていくかの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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