入院はじめ集中治療室での10日間①:ステロイド治療
今回は、入院して最初の10日間のことについて。
10日間の大きな目的は、化学療法前のステロイドによる初期治療です。
本格的な化学療法(いわゆる抗がん剤による治療)を始めるにあたり、異常値の白血球を安全レベルまで下げることが条件であるため、まずステロイドを使って白血球値を下げる必要がありました。
またステロイドの効果のでやすさによって、今後の化学療法の反応が良いかどうかの判断材料にもなるとのことでした。
ステロイドという薬は、皮膚のかぶれや虫刺されの際に処方される塗り薬で聞き馴染みはありましたが、内服薬としてのステロイドは初耳。
塗り薬と同じく、簡単にいえば、炎症を抑えたり、免疫力を抑える効果があるとのこと。炎症や免疫が過剰になるさまざまな病気の治療に使われているようです。
結論からいうと、
いーたんのステロイドへの反応はすごく良く無事に白血球数を下げることができました。
数値としては下記の通り。
1/28 入院当日 360,000
1/29 170,000〜180,000
1/30 76,000
1/31 38,000
2/1 5,350
2/2 3,040
2/3 1,550
2/4 1,250
2/5 1,200
2/6 1,300
※乳児の白血病正常範囲は、下限4,390-上限19,500。
当初先生の話でいう安全レベルというのは10,000前後で、20,000以下であれば安全レベルと呼べるとのことでした。
その中でのいーたんの白血球値は数値としては下がりすぎ?と思うかもしれませんが、白血病は、不完全な形の白血球をゼロにして正常な白血球が作れるように治療をするので、減る分には問題ありませんでした。
むしろ、よく薬が効く体質というのがわかったことになります。
ステロイドへの反応がとてもよく、
抗がん剤も反応がきちんとでてくれるであろうと予測を立てることができ、
ここでやっと抗がん剤治療ができるスタートラインに。
翌週からついに抗がん剤治療が始まります。
そして、この10日間のうち
ステロイド初期治療に加えて、
以下のことも同時進行しました。
新型コロナウイルスへの治療
いーたんの白血病タイプの見極め
いーたんの白血病のリスクの分類
一般的な白血病治療の流れの理解
いーたんの白血病治療方針の検討と決定(臨床試験にのるかも含め)
中心静脈カテーテル手術
昨日まで一緒に家の中で過ごしていた娘が突然白血病と診断され、
次々と知らされる情報と現実、それを整理して理解し向き合わざる得ない状況。
コロナ感染による完全隔離のため、様子をみることもできない中でも
迫る判断と決断。一番の踏ん張りどころだったような気がします。
でも、一番過酷な状況で頑張っているのはいーたん!
いーたんが元気になるためにできることをする、という思いで現実に気持ちを追いつかせる毎日でした。
上記の項目については、またそれぞれ記事をアップする予定です。
次回は、「入院はじめ集中治療室での10日間②」として
コロナ感染への治療と、完全隔離中の病院のサポートについて書きます。
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