第2講 糸のこと、織りのこと、加工のこと
遠州産地の学校、事務局です。
第2講の様子をお届けします!
今回は座学です。
織物を学ぶにあたり、欠かせない知識を古橋織布有限会社の浜田さんと武藤染工株式会社の永田工場長から教えていただきました。
前半は浜田さんの織物基礎講座。
まずは、糸について。
撚り合わせる本数、方向、強さなど…糸により出来上がる生地の風合いも変わってきます。
紡績の工程を理解するために、ウールを使って糸を紡いでみました。
綿の糸の太さを表すには、一定の重さに対して長さがどれだけあるかで表す「番手」を使います。
遠州で使われるのは基本的に「綿番手」。
書き方、読み方も独特で、呪文のようですが、産地でのコミュニケーションには必須。
さらに、番手の定義は素材ごとに異なり、産地ごとに使用する番手が異なるため、他産地と取引をする際には綿番手から別の番手に換算する必要があるそうです。
次は、組織と密度(1インチ間にどのくらいの糸が入っているか)について。
主に「平織」について、浜田さん手作りの教材で生地の違いを確かめながら説明を聞きました。詳しくは、古橋織布さんで行う7月27日の講義でも学びます。
そして、最後に遠州で織られている生地や加工についてご紹介いただきました。
後半は、武藤染工株式会社の永田さんよりプリント加工について。
織り上がった生地は、もちろんそのままでも使うことができますが、加工によりその付加価値は高まります。
加工をすることで生地の表情は大きく変わるため、
イメージ通りの仕上がりにするためには、事前のすり合わせを入念にすることがとても大事とおっしゃっていました。
さらに、生地を扱う人が加工のことを知っていれば表現の幅が広がる、
「こんなことをしてみたい」という提案があればぜひ相談して欲しいとのこと。
受講生達はつぎつぎに紹介されるユニークな加工に興味津々でした。
次回の講義は、武藤染工株式会社を訪問し、今回学んだ生地の加工が行われている工場見学とワークショップを行います。
遠州産地の学校 事務局