しくじり社長の旅館奮闘記
倒産寸前を何度も繰り返し、しくじりだらけの人生を少しでも教訓として役立てられたらと思いまして、私が学んだことを配信していきます。
皆様のお役に立てたら幸いです!
【社員を心配しているか?】
とある旅館さんにマネージメントゲーム(以下MG)というゲーム研修を教えに行った時の話です。
MGは全部で4卓になり、1卓5~6人でゲームをするので、20人くらいの規模でした。アシスタントとして、私以外に弊社の社員が4人いたので、私はそのアシスタントに入らず、むしろアシスタントを見ることになりました。しかし、卓を見回っているうちに、私が直接アシスタントの役を手伝ってしまいました。私のコーチをしていた先生から
「湯本さんは自分で入ってしまう。アシスタントをよく見るようにしなさい。」
と言われました。
実際、うちの社員は力に差がありました。それを見て、現場でも同じことが起こっていると思うので、そこを学ばせてあげないと、来た意味がないです。結局、20人全員がほぼ初心者だったので、初日は予定したスケジュールができず、全体的に時間がかかりました。
翌朝、朝食の時に先生から、
「湯本さんだったら、今日は何を狙ってMGを進める?」
と聞かれて、私は
「今回初心者が多く、時間がかかる人が多いので、今日も何時になるか分かりませんね。さかえやのメンバーもゲームに参加してリードするのもアリかと思います。」
と答えたら、後程呼ばれて、
「湯本さんは相手の旅館さんの事しか考えてないけど、なぜ自分の社員を心配しない?」
と言われました。
その時もハッと思いましたが、私は部下の育成を目的とせず、ただMGをスムーズに回せればいい、相手の旅館さんにとって学びになればいいとだけ思っていました。まさに金の卵を産むガチョウより、金の卵の方を大事にしていることになります。
社員と一緒に行くのであれば、その社員の成長を考えるのは上司の務めです。アシスタントを実際にやっていて、それぞれの癖が出ていたり、差が出ていたにもかかわらず、ここでそこを学ばさずに現場に戻ったら、何も変わらないで旅行をしてきただけのようになってしまいます。社員が成長することをどんな時も考えていないと、強い会社は作れないです。私にはその視点が欠けていました。
「常に人の成長を考えよ。それが社長の仕事。」
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春蘭の宿さかえや
発行責任者 湯本 晴彦
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