音のなる世界
僕の人生に、音楽は欠かせなかった。
けれど、それを説明することは難しい。
良い音楽が何かは、人それぞれ違うんだろう。
僕にとって、どんなものが良い音楽なのか。
難しいけれど考える。
それが、この先生きることに大事な気がしてならない。
心を動かした音楽は、形を多少変えても僕の中で鳴り続けていることが多い。
ふとした瞬間に頭の中で、その音楽を再現していたりする。
そしてその音楽に心が救われることがたくさんあった。
遠くの、話したこともない人たちの作る音に命を救われてきた。
たとえ今の空間に、その音がしていなくても、心のどこかで鳴り続けているものが、
必要なときに励ましてくれる音が、ある。
そう思っている。
そういう風に残って力になるものが、良い音楽なのかもしれない。
もっとわかりたいと思う。
心の底から。
あの人は、どんな風に音楽を聞いていたんだろうか。
届かなかったことを悔やみながらも、今日も僕は生きている。