江國滋『俳句とあそぶ法』
1984年に単行本で発売、1987年には文庫化されるなど、昭和の俳句ブームを牽引したといわれる江國滋さんの俳句入門書が復刊されました。
裏表紙には、
と紹介されています。
あくまで江國さんは「素人料簡に徹したつもり」であり、だからこそ、ふざけずに「大まじめに書いたつもり」だと言いきります。 とはいえ、鷗外や漱石の句を添作してみたり、死亡記事から追悼句の実作演習をしてみたり……と、「くだければくだけるほど楽しい」と感じながら、まさに「俳句とあそぶ」江國さんの息づかいに満ちた一冊となっています。江國さん自身が滋酔郎の俳号で参加していた、小沢昭一さんや、永六輔さんらと作った「東京やなぎ句会」の話題も登場します。
初版は、40年近く前に出た本ですが、「俳句とあそぶ」とは今を楽しむことであり、時を経ても俳句の楽しみ方は変わらないのだな、と感じさせられた復刊本でした。