ボトルシップ
あのね、突然電話が
くることがあるんですよ。
そりゃ誰だってありますよね。
でもちょっと変わってるんです。
この電話。
相手はね
最近はシュンくんから。
シュンくんっていうのは、体つきのガッチリした筋肉バカで、たぶん、そこらへんの獣をとって食べてますね。それで、ひとたび森に入れば、植物や鳥の声から生態系を把握できちゃうような、ほぼターザンみたいなやつなのですが、
とにかく第一印象は
なにこの野生感!!!!!!、
でした。
そのシュンくんからの電話だったんですが、これね、ぼくにかけてるわけではないんですよ。
ラインにグループをつくる機能があって、例えば5人くらいのグループをつくると5人でチャットみたいなことできますよね。
そのグループで電話すると
その他4人に一斉に通知がいくんですよ。
シュンくんが電話かけてきてるよー。って。
その電話をとるもとらないも
こちらの勝手なわけなんですが、
それで、たまたまこのあいだ
ぼくが電話をとったら
あれ、狙ってたやつと違ったなー。
(え、狩りなの!?なにこの野生感!!、)
って言われたりして
今までにない感情を味わいました。
このときね、宛先のない
電話ってあるんだなーって
おもったんですよ。
そういえば彼は
この電話をボトルシップ
と呼んでましたね。
(まぁ、正確にはボトルメールのことでしょうね。でもまぁ、かっこいいしニュアンス伝わるからボトルシップと呼ぶことにします。)
海を越え
まだ見ぬ誰かに
手紙を届けるあれですね。
誰にかけてるのか
わかんないで電話してるんだから
たしかにボトルシップに近いですよね。
このボトルシップを受け取るとね
意外といつも会話がはずむんです。
おそらく、電話をしたい人と、電話を受けたい人がうまくマッチングされてるからでしょうね。
そしてもう1つは、予定外の人との会話がはじまるからだとおもうんですね。その方が化学反応が起きやすいですし。
ボトルシップをうけとって
違う国の子どもたちどうし
が仲良くなって
その後も親交が続いてます。
なんてドラマチックな話
聞きますよね。
これとおなじようなことが
おこってるんだとおもうんです。
電話なんて、普段なにげなく使っているコミュニケーションツールの1つですが、その使い方を少し変えるだけで、会話の質が変わるということがわかり、なんか、ブレストと相性良さそうだなー、おもしろそうだなーと思ったのでメモに残しました。