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【英語教育】助動詞canの言語活動

以前にも助動詞canを用いた言語活動に書いたことがありますが、今回はもう一つ紹介です。

以下のことを、生徒とやりとりしながら確認します。
Can we stand or sit? Please do it.
Can we walk or run? Is it easy?
How about speaking or listening. Can you speak Japanese and listen to my voice?
Hey, A san. Please catch it ( ふわふわボールを投げて渡す)。Ok. Can you throw a ball to me? Thank you.
Open your notebook. Who wrote this English? Oh, you!? Can you write English? Good.

Listen. We can stand, we can sit, we can walk and run, right?
We can speak, see, hear, think, throw a ball, write letters, read a book and sing a song.

But, one day, someone said.
I cannot stand. I cannot sit. I cannot walk.  I cannot run.
Why?
(日本語でのやり取りで良いと思います。なぜかを考えさせる。「赤ちゃんだから」と言った発言があるかもしれない」)

Also she said like this, I am twenty-one years old. I cannot throw a ball. I cannot write letters. I cannot read a book. I cannot sing a song. 
Why? 
(「21歳?なんでだろう?」「入院しているとか?」)

She is only fifteen kilograms. Fifteen kilograms.
(「え?15キロ?」
Then, she thinks I can only….  I can only cry…
I can only cry cry and sleep. 

その後、 We can Standを流す(黒坂正文さんの歌)。
聞いた後、「なんでもいいから感想を書いてごらん。印象を単語だけで表してもいいよ。言葉で上手く表せなかったら絵で表してもいい」と伝え、感じ取ったことを書かせる。

この歌は、熊本県の中学校で教えていた英語の先生が作詞し、東京でフォークソングを歌っていた黒坂正文さんが作曲したものだそうです。この歌に出てくる松永久美子さんは5歳で発病し、意識を奪われたまま、10年以上奇跡的に生き続け、1974年に亡くなられたと本に書かれていました(『たのしい自己表現ノート1(神津毅夫)』)

小学校では、感じ取らせるにとどまるかもしれませんが、4年生や6年生で水俣病の話を習っていると思いますので、そこと結びつけるといいのではないかなと思います。中学校では、感じ取ったことを書かせることに加えて、What can we do for her? と言った問いかけをしてみてはどうかと思います。助動詞canは中学1年生の1学期なのでまだまだ表現しきれないと思いますが、私たちにできることや私たちができていることが当たり前ではないことなどを伝えるとともに、教科横断的に社会科の先生と一緒になって公害に関することを伝えていくこともできるかなと思いました。