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デイ・バイ・デイはつづく。『フルメタル・パニック! Family』ネタバレ感想


注意

 当記事には『フルメタル・パニック! Family』第1巻のネタバレ感想が含まれています。こんな記事よりも作品を最優先で読んでくれ!


ご挨拶

 ドーモ。エイジスです。
 2021/7/22に初めて記事を投稿して以来、約3年半もの時が経過した。
この期間にも何度かnote記事を書こうとしたものの、どうにも熱量が足りず中途半端になって、公開せずじまいの記事もいくつかある。
 特に、2023年は9年来の推しコンテンツである『アイドルマスターミリオンライブ!』が10周年を迎え、10年目にして革命的なメディアミックスを成し遂げたので、色々と書きたいことはあったのだが『書く書く詐欺』状態のままだ。(そろそろ腰を据えて書きます)

 では、なぜこのタイミングで1本記事を書いてみようと思ったか?
 それは、18年来の推しコンテンツでまさかの新刊が出たからに他ならない。『フルメタル・パニック! Family』だ。


『フルメタル・パニック!』って何?

 令和4年1月現在では、そもそも『フルメタル・パニック!(通称フルメタ)』がどのようなコンテンツか説明が必要だろう。
 『フルメタ』は、著者:賀東招二先生、イラスト:四季童子先生のタッグで富士見ファンタジア文庫より刊行されたライトノベルのシリーズだ。
 いわゆる「ボーイミーツガール+リアルロボット」もので、コミカライズやアニメ化、『スーパーロボット大戦』シリーズへの参戦から名前を知った人も多いだろう。実際私も2005年に発売された『スーパーロボット大戦J』でこの作品を知り、当時時点の既刊を買い揃えてハマったくちだ。
 『フルメタ』には縦軸となる長編シリーズ、学園コメディ中心の短編があり、長編は下図のような時系列で発売されていた。

2011/4に就職して生活スタイルが変わってしまい、アナザーは読めてないです。申し訳ない。
スパロボJ以降もスマホ向け以外ではW, 第三次Z, Vに参戦しているが、当記事では割愛します。


『フルメタ』の主軸とは?

 そうは言っても当記事を開いた方で『フルメタ』をミリしらな人はごく少数だろうが、私は同作品の主軸を「主人公:相良宗介とヒロイン:千鳥かなめの青春ラブコメ」と認識している。
 二人の大雑把なプロフィールは以下の通りだ。

相良宗介:秘密傭兵組織ミスリルの隊員。幼い頃に飛行機事故で両親と離別し、戦場育ちのため社会常識と平和に疎いから些細なことで発砲する大型犬系男子。非合法組織に狙われたかなめの護衛として東京都立神代陣代高校に転入する。
超かっちょいいロボット兵器AS(アーム・スレイブ)「ARX-7 アーバレスト」などに搭乗し、数々の戦いで心とかなめへの想いを強めていく。

千鳥かなめ:東京都立神代陣代高校に通う女子高生。とある特殊能力を持つことから非合法組織に狙われ、初手で北朝鮮へのハイジャック拉致を喰らうが宗介に救われる。特殊能力抜きの基本スペックも高いため、心の底では周りの人間を見下している節もある贈答品イーター。元から結構心が強い。

 こんなピーキーな二人の周りを癖つよな陣代高校、ミスリルと敵対組織の関係者で固め、殺し愛、どつき愛、罵り愛で彩り核爆発で占めたのが、2010年8月に完結した『フルメタ』の原作シリーズだ。


約13年半ぶりに新刊が出た!

「『フルメタ』の新作が出る」そんな報をTwitter(現X)で見かけた2023年7月、私に衝撃が走り、すぐさま大きな期待と少しの不安に駆られた。
 原作シリーズで全身全霊の戦闘と核爆発の末にかなめと結ばれた宗介の、20年後の姿が語られるというのだ。
 二人には物騒な世界から無縁の、砂糖をぶっかけたような甘々余生を暮らしてもらいたい。そんな期待に公式からどのようなアンサーがお出しされるのか、ドキドキしながら7月20日発売のドラゴンマガジン9月号を手に取って『フルメタル・パニック! Family』第1話を読み、2024年1月19日に発売された第1巻(第3話まで収録)も読んだ。
 約13年ぶりの新作には、確かに20年後の相良宗介と千鳥かなめが存在した。


最強家族の肖像

 結論から言うと、二人とも物騒な生活には変わりない。それどころか家族丸ごとデンジャラスな日常を送っていた。
 アラフォーになった20年後の相良家には「夏美(なみ)」「安斗(やすと)」の二人の子ども達がいる。夏美アンド安斗だ。4人家族の近況は以下の通り。

宗介:時折昔馴染みが起業した警備会社やPMCの手伝いをしているが、カタギの仕事を諦められずファミレスのバイトにも挑戦する。親子関係は良好だが、年頃の子ども達に困惑することも。

かなめ:事情あって『Family』直前まで家族と離れて暮らしていた。複数の企業を保有しており、経済的な大黒柱。

夏美:相良夫妻の長女で女子高生。かなめ不在の3年ほどを宗介と暮らしていたため、銃火器などの扱いに長けている。趣味は読書。デカいらしい。

安斗:相良夫妻の長男で小学4年生。タブレットが相棒のスーパーハカー。R○BL○Xで自作ゲームを公開していたり、護身用ドローンを操るなどデジタル面での才能が光る。

 相良家の現状はけっして安定幸福ではない。かなめが敵対勢力や企業から狙われているのは相変わらずで住居がバレたら即刻転居しなければならないし、日本の生活にも慣れていない。なんなら4人で暮らすのも『Family』開始直前だという。
 だが、彼らに悲壮感はない。なんせ最強家族だからだ。20年前の時点で父親は核爆発から生還してるし母親も死線を潜り抜けてきたのだから、この程度大した問題ではないということだろう。心が強ええんだ。

人間、20年会わざれば

 急な自分語りだが、私が『フルメタ』と出会ったのは高校3年生の時だった。それからあと数年で20年経とうとしている。私もアラフォーだ・
 20年も経てば人は変わってしまい、変われないこともある。それは宗介、かなめも例外ではない。
 宗介は穏やかな日常を送りつつも、ミスリル時代の同僚との「やくざ」な商売を続けてしまうことを割り切れずにいる。
 かなめは宗介との夫婦生活を送りつつ、持ち前の能力を活かして起業した。二人の子ども達を産み育てたことも、大きな試練とターニングポイントになったが、一方で病魔との戦いも経験し一家が離別する原因となっていた。
 『Family』には旧シリーズの登場人物も数人登場し、それぞれの人柄や人格も変わっている。宗介が『閣下』と呼び慕ったあの人物も、20年前では想像もつかない様子を見せてくれる。

次回も楽しみにしています

 正直なところ、『フルメタル・パニック! Family』は旧シリーズでの短編シリーズ的なドタバタファミリーコメディだと思っていたから、第1話を読んで驚いた節はある。だが、13年ぶりの『フルメタ』としては大満足だ。
 一家を狙う敵、寛解はしたはずのかなめの病魔など、どうにもならない試練は多い。それらに対して沈んでなるものかと乗り越えていくストロングスタイルなファミリーものになるだろうと期待している。
 今後のストーリーでは相良一家にどんな試練が訪れ、どんな人物が登場するのか、ラ(自粛)が発動するときはくるのか、楽しみでならない。


こいつら○○してるんだ!

 20年ぶりに高校時代の制服を着てみたかなめに大欲情しベッドに押し倒すセガール軍曹を見られるのも『フルメタル・パニック! Family』だけ!
 生々しい!!






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