心を重ね身体を交わす。（セックスの話①)

動画の中の中野くんは時々苦しそうな表情をする。
動きが緩やかになりやがて止まり私を抱き抑え込む。
すると私はすぐに身体をうねらせ、
動きをやめないでほしいと中野くんにねだる。

この日の動画はそんなことを何度か繰り返していた。

3週間ぶりに会ったこの日、先にホテルに入った中野くんが私たち2人の動画を撮る為に部屋の隅っこにカメラをセットしていた。それを知らない私は部屋に入りすぐに脱がされて、私たちは3週間ぶりのお互いの気持ちを激しく確かめ始める。

私たちはキスばかりしている。カメラがまわっていることを知らない私は恥じらいもなく中野くんを一生懸命に求めている。観ていると身体に感覚が蘇ってくるほど、この時は愛してるという気持ちでいっぱいだった。

この日の動画は中野くんが苦しそうに達したあとキスが続きようやく顔をあげカメラに手を伸ばしたところで動画は終わる。

キスばかりしているからか動画の中の私の口元の涎に光が反射していた。涎がだらしない。

私は淫らでだらしない。