ごめんね
「中野くんだけのものになりたい」
セックスの途中で私がそう言った途端、中野くんは「だめ」と言って動きが止まり、「俺だけのeだよ」そう言うと達してしまった。
汗だくのままお互いの身体を密着させて静かに過ごしていると「まだいきたくなかったのに」
ぽつりと中野くんが言った。
「中野くんだけのものになりたい」なんて、既婚者の私が独身の中野くんに対して思っていても口に出しちゃいけない言葉だった。
言っちゃいけなかった。
(これは今日のお昼のできごと。
初夏を感じる気持ちの良いお天気だというのに私たちは窓もない薄暗いラブホテルの一室でお互いの気持ちを交わし合いました。3時間。)