スカウト・ヘッドハンティングの電話が会社にかかってきたので受けてみた【体験談】
突然会社に自分宛の電話がかかってきて、出てみるとスカウトの連絡だった
こういう時は応じるべきか、断ってしまうか悩んでいる
応じた場合、その後どのようなやりとりをするのか
会社にスカウトの電話がかかってきた時、どういう対応をすればわからないですよね。
私は朝いつも通りに業務をしていたときに突然電話がかかってきて「どうして自分が?」と疑問に思いました。
こうした経験はめったにないことですが、もし自分宛にスカウトの電話がかかってきたらどうしたらよいのか、またスカウトに応じた場合どのようなやりとりをしたのかについて紹介していきます。
また、スカウト・ヘッドハンティング(以下、スカウトとします)による転職は普通の転職とどう違うのかについてメリットとデメリットを併せて解説していきます。
★スカウトに応じるべきかはこれをチェック
スカウトに即応じるのではなく、一度深呼吸して冷静に対応することをおすすめします
基本は普通の転職と変わらないが、面接確約や給与交渉などメリットは多い
『どうして自分が?』の疑問を解決することはできない
スカウト・ヘッドハンティングの電話に応じて転職するメリット
書類選考のない、面接確約の転職ができる
スカウトに応じての転職をする場合、書類選考はありません。
履歴書と職務経歴書などの書類を提出こそしますが、それらはあくまでも確認のために必要なので、選考そのものに影響は与えません。
選考というよりは、本当に入社してくれるのかという確認の場です。
そのため、面接の場では名刺の交換と事業紹介を受けた後に、以下のことを聞かれました。
今までどういった業務をしてきたのか、得意なことは何か
本当に入社する意思があるのか
今の会社をいつ辞めて、いつから来ることができるのか
「えっ、これじゃあ普通の面接と変わらないじゃん!面接前に話す内容とか整理する必要とかあるだろうし・・・。」
と、思われるかもしれませんが、面接の内容については事前にスカウト会社の方から教えてもらえます。
また、面接の場にスカウト会社の方が同席してくれますので、普通の面接よりは大きく難易度が下がります。
繰り返しになりますが、スカウト転職時の面接は入社をするかしないかを判断する場に過ぎませんので、一般的な面接とは違い、こちらが有利な立場で臨むことができます。
転職に必要な書類の準備はほとんど代行してくれる
先ほど、履歴書と職務経歴書などの書類が必要と書きました。
『スカウトされているのに、転職に必要な書類は自分で準備するのか・・』
と、思われるかもしれませんが、こうした書類の準備やどういったことを書くのかについても、スカウト会社の方から教えてもらえます。
書類の内容については添削もしてもらえますので、普通の転職と違ってそこまで頭を悩ませる必要はありませんでした。
また、転職に必要な書類以外に、スカウト会社に提出するアンケートのようなものがあります。
★アンケートの内容
転職に対して、引き留められる可能性はあるか、その理由
現職の退職から転職先への入社までのスケジュール感
今回の転職についての不安なところ
もし、転職の際に引きとめられそうなどの懸念点がある場合はスカウト会社の方に相談ができます。
パターンごとにどういう対応をすればよいかなど、細かく教えてもらうことができます。
つまり、スカウト会社は退職のプロでもあるのです。
そのため、現職からの退職についてはハードルを感じることはありませんでした。
給与の交渉をしてくれる
率直な話になりますが、給与の交渉をすることができます。
もちろん、自分の市場価値に応じた金額にはなります。
青天井に交渉できるわけではありませんのでご注意ください。
当時の私は『自分の市場価値』をそこまで理解していませんでしたので、特に交渉をすることなく、言われるがままの給与となりました。
入社前の書類で、年収がいくらかを提示してもらえますので、その金額に納得がいかなければ交渉する・・という感じかと思われます。
転職先を辞める時にも協力してくれる
スカウト入社とはいっても実態は普通の転職と変わりありませんので、嫌になったらやめることも当然できます。
私の場合、『スカウトされて入社したのに辞めるなんて・・・』と相談を躊躇していましたが、ダメもとでスカウト会社の方に『スカウトされておきながら恐縮なのですが、今の会社を辞めたいと思っていまして・・』と相談してみたところ、快く受理していただけました。
辞める際にも間に立っていただき、退職時の手続きもいくつか代行していただけました。
ただし、辞めるという意思に関しては当然自分で会社に伝えなければなりません。スカウト会社の方に丸投げで辞められるわけではないということです。
辞める際にもアンケートを書かされました。
今後のスカウト活動に活かされることでしょう・・・。
スカウト・ヘッドハンティングによる転職のデメリット
スカウトの理由は教えてくれない
「どうして自分がスカウトされたのか?」についてそれとなく聞いてみましたが頑として教えてくれませんでした。
ネットで調べた知識ですが、【採用情報】や【SNSでの発信】といったところから情報を得ているようです。
企業の採用ページに顔写真を出していたり、Eightの利用をしていたりしましたので、そのあたりから私にたどり着いたと考えられます。
そのため、SNSなどで自身の経歴をアピールできる機会があるならなるべく詳しく書いておくと、もしかしたらスカウトを受けられるかもしれません。
もちろん、確証はありませんが・・・。
正直なところ、普通の転職とあまり変わらない
面接確約の転職ができる以外は正直なところ普通の転職と同じです。
ある程度手伝っていただけるとはいえ、書類の準備や退職の手続きといった事務処理はほぼ自分でやることになります。
もちろん、引継ぎ資料の作成などの作業も手伝ってはくれませんよ。
希望通りの会社に転職できるとは限らない
スカウト会社の方が持ってくる会社はあくまでその担当者が選びますので、スカウトされた側の希望を100%満たせるとは限りません。
とはいえ、スカウト会社の方は一人ではありませんので不満があればチェンジすることもできます。
私の場合は最初の担当者に紹介いただいた会社に対してどれもピンときませんでしたので、決めあぐねていたところ、2回ほど担当者が変わりました。
最終的にはIT業界を担当している方に依頼しましたが、今思えば最初からその方を付けてほしかったなと・・・。
なぜ、スカウトに応じようと思ったのか
以上、スカウトに応じたときのメリットとデメリットについて経験から書かせていただきましたが、そもそもなぜスカウトに応じようと思ったのかについて書いていこうと思います。
ちょうど、当時の業務に嫌気がさしていた
スカウトの連絡を受けたその時期、ちょうど今の会社に嫌気がさしていました。
客先からの厳しいクレームを受け続けていた
その客先は自分の担当ではなかったが、担当者が外出気味のため受けざるを得なかった
とにかく他の社員が外出気味のため、ひたすら電話を受け続けた
『なんで自分だけこんなに責められなければいけないんだ・・・』と毎日思っていたのを強烈に覚えています。
そんな「チャンスがあれば今にも辞めたい」精神状態の中でスカウトの連絡があったわけですから、それこそ藁にもすがるような勢いでスカウトに応じることと相成りました。
結論として、安易にスカウトに応じるべきではなかった
スカウトによる転職活動中はとにかく今の会社から脱出したいという思いがありましたので、言われるがまま転職を決意してしまいました。
転職後、しばらくは楽しく業務ができたのですが・・・
人間関係が最悪
本社が地方にあるため、しょっちゅう突然の長期出張を命じられた
いわゆる「ひとり情シス状態」だったので誰も助けてくれない
特にひとり情シスはひどい状態で、相手が顧客から同じ会社の人に変わっただけで、状況が変わっていないことに気づくこととなります。
他の2点に関しても、まだ前の会社のほうがマシだったと思えるほどにとにかく悪条件でした。
結果的に1年も満たずにスカウトされた会社を辞めました。
ここで得た教訓としては、「担当者が外出気味で、無関係なクレームが自分に集中している」という事実を上司に相談すべきだったということでした。
こういった状況に立たされることは少ないと思いますが、仕事がつらいと思ったときに相談すべきは「外部」ではなく「内部」であることは考えてみてもいいかもしれません。
まとめ
★スカウト転職のまとめ
スカウト転職は「いろいろ優遇された普通の転職」です
スカウトによる入社であっても辞めることは普通にできます
スカウトをチャンスにできるかただの転職になるかはあなた次第です
スカウトを受けての転職は誇らしいことであると思いますが、「なぜ自分が?」と思いながらの転職は考えたほうがいいかもしれません。
スカウト会社の方は転職させるプロですので、担当する会社に意地でも入社させようとしてきます。
もちろん、人生の好転につながる可能性もありますが、スカウトの内容などについて客観的にみることができる余裕がない状態でスカウトに応じると大事なキャリアに傷がつく場合もあり得ます。
いつだって、隣の芝生は青く見えるのですから・・・。
当記事をご覧いただいたことで、スカウトの連絡がきたらどうしたらよいのかを考えるきっかけにしていただければ幸いです。
以上です。