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私がSTORIAに関わる理由。

2018年春から参加しているNPO法人STORIA。

震災を機に浮き彫りとなった、子どもの貧困、という社会課題。
STORIAは、環境を理由に子どもたちの可能性が閉ざされることはあってはならない、そして、世代を超えて引き継がれてしまう貧困の連鎖を断ち切りたい、そんな思いで2016年に設立されたNPO団体。

STORIAは子どもたちがどんな環境下であっても自ら考え自らの人生を切り開いていく、いわば「生きる力」を育むための環境を作り、子どもたちと関わる全ての方々が"共に育つ"そんな教育ならぬ共育活動をしている。


大学卒業後、主に営業畑で売上を追いかけ24時間働けます状態で仕事をし、”社会課題"とは無縁の人間だった。

震災後、東北に戻りあれやこれやと仕事をしながらずっと胸の奥に引っかかっていたこと。

「わたしは本当に誰かの役に立っているのか?」

30代も半ばに差し掛かる頃、自分の生き方の矢印が漠然と”世の中のために"と向くようになっていた。
どうせ仕事にこれだけの時間を割くのであれば、心から誰かのためになる仕事がしたい、そんな思いで仕事を探していた。

ひょんなことからSTORIAの代表であるあやちゃんに出会う。初対面の日、駅近くのカフェで3時間くらい身の上話をした。
私はこの時間でSTORIAの活動が、というよりもこの人と仕事がしたい、そう思った。それから半年後の2018年春、STORIAとの関わりが始まった。

STORIAって何がそんなに魅力的なんだろう。自分でも言語化できていなかったSTORIAの魅力を綴ってみよ。

STORIA=関わる人が幸せを感じられる組織。
これがコアなSTORIAの価値なのでは?

STORIAの活動には構図として受益者である子どもたち、支援者である運営側の人たち、ご寄付くださる方々、プロボノやボランティアとして関わってくださる方、様々な立場の方がいる。でも、STORIAは子どもたちも含めて皆が並列、ひとつのチームである、と考えている。

子どもたちだけでなく、大人だって日々生きていれば浮き沈みがある。感情もある。どうしても素直になれない日もある。STORIAは、その前提を受け止めているところが特徴的。だからこそ関わるほどに、「支えられている自分」を感じる。
それは子どもたちとの関係性においても同様。子どもたちの笑顔を見て気持ちが安らぐ瞬間、ふとした一言に気づきをもらう瞬間。私たちは子どもたちにも「支えられている」。

そう思えるからこそ、上から手を差し伸べるというスタンスが起こりようないのだ。

どうやったら宿題を"やらせることができるか"
問題行動を"やめさせるには"

子どもたちを無意識に下に見るからこそ出てくる言葉に敏感に反応してしまう。
きっと同じように"愛情"がそこにはある。注ぎ方の違いなんだと思う。

STORIAは子どもたちが自らの人生を自らの手でつくっていくこと、どんな子どもたちにも無限の可能性があることを「言葉だけ」でなく、心から信じ切っている。だからこそ、表面的な言動だけで子どもたちを安易にジャッジすることはない。その言動の背景に思いを馳せる。

そして、STORIAに関わる自分自身が幸せ(浮き沈みがありつつも自分の存在を尊く思えているかどうか)であることが何よりも大切だと思う。取り繕った大人の姿を子どもたちはすぐに見抜いてしまう。自分自身が幸せであるからこそ、子どもたちともフラットに関わることができる。

STORIAに関わるまで私は自分が大嫌いだった。できない自分、中途半端な自分、取り繕った自分、自分に対する評価に「プラス記号」はなく、「マイナス記号」しか存在しなかった。
STORIAに関わり、大きなミスをしたことがある。いつもの如く自分に対する評価が「大幅マイナス」になった。「自分なんかいなくなっちゃえばいいんだ」そう思っていた時に、一番痛手を負ったはずのあやちゃんから言われた。

「いいんだよ、わざと間違えたわけじゃないし、人は誰だって取り返しつかない間違いすることあるんだから。」

その瞬間、私の世界が確実に色を帯びたようなそんな感覚だった。
「あー、私ひとりで生きてるんじゃないんだ、"生かされてる"、”支えられてる"んだ」と。

許された瞬間だったのかな。その瞬間がきっかけで30数年間私自身を縛っていた得体の知れないものから開放されたような気持ちになった。

STORIAらしさって、やっぱりここだ。
人としての存在を受け入れてくれる場所
→愛されている、大切にされている、支えられているという気づきを得る
→矢印が外に向き、関わる人たちの存在を尊び受け入れる
→また新たな人が愛されている、大切にされている、支えられているという気づきを得る
→矢印が外に向き、関わる人たちの存在を尊び受け入れる

きっと、このループがどんどん大きく広がっている、そんなイメージ。
そして、これってSTORIAに限らず人として生きているすべての人に通じることだと思う。
「幸せが広がる真理がきっとここSTORIAにある」と感じる。

どうしても長文になってしまうな。
世の中に愛情の循環が広がっていくこと、幸せを感じられる人たちがひとりでも多くなること、STORIAの目指す先に描く世界はそこなんだろうな。


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