サッリのチェルシーが気になって仕方ない
2018年7月23日、プレミアリーグのチェルシーはオーストラリアリーグ1部のパース・グローリーとの親善試合に挑んだ。
マウリツィオ・サッリ監督就任初戦は1ー0でチェルシーが勝利。
続く7月29日、決してベストとはいえないメンバーで挑んだICCのインテル戦も1ー1の引き分けからPK戦で勝利。
チェルシーはサッリ就任から2連勝と今ノリに乗っている。
サッリのチェルシーが気になって仕方ない。
サッリはセリエAナポリの前監督。
解任時に会長との軋轢でミソをつけたが、ナポリ時代のサッリの戦術は「イタリアで最も美しいサッカー」と称された攻撃的なポゼッションサッカー。
4−3−3の攻撃的システムが基本で、DF4枚が相手陣内でプレーすることもしばしば。
DFの位置が極端に高いのが特徴。
ワンタッチ&ダイレクトパスで相手を崩すことを攻撃の基本とし、ボールを失っても、かなり高い位置でボールを奪い返す。
布陣を可能な限りコンパクトにしつつ、攻守のバランスを保っている。
「サッリの哲学は大好きだ。ポゼッションをしながら、戦術的に高い位置でプレーすることを求めている。彼は自分の哲学を僕たちに落し込もうと毎日懸命に教えてくれる。新しい哲学を実践するにはいつも時間がかかる。でも、それは僕たち次第というところもある。もし僕たちが毎日集中して練習に取り組めば、より早く吸収することができると思う」
高い技術とチーム連携が不可欠なサッリの戦術。
ダヴィド・ルイスが語るように、チェルシーのメンバーがサッリの哲学を実践するには、まだまだ時間を要するだろう。
それでも、ナポリ始めサッリにはこれまでの実績がある。
銀行員として仕事をしながら、アマチュアリーグで指導を重ねてきた。
長い間、下のカテゴリーの過酷な条件下で結果を出してきたサッリは、与えられたチームのポテンシャルを最大限に引き出すことに長けている。
チェルシーでも、その能力を存分に発揮し、強く美しいチームを形成することは間違いないと思いたいのだが、プレミアリーグにはサッリのペースを乱すルールがある。
「ベンチ禁煙」
当たり前といえば当たり前だが、サッリはナポリ時代にベンチで煙草を吸うほどのチェーンスモーカー。
これは喫煙者にしか理解できないだろうが、サッリに何かしらの影響を与えても不思議ではない。
大好きな煙草が吸えず、トレードマークのジャージも禁止。
これまでとは異なる窮屈な90分にストレスを感じ、サッリの采配に狂いが生じると…
やはりサッリのチェルシーが気になって仕方ない。
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