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おかしいとも気づけなかった自分と、それに気付けた自分

比較的男性が多い業界で今も働けてるのは、タフに根気強く生きてきたからだと思う。

でも、これは、女性でなければ遭わずに済んだ困難をたまたま乗り越えられただけ。気付かず、もしくは気付かないふりして乗り越えられただけ。

女性限定のイベントが苦手だった。今も好んでは行かない。が、考えが変わった今は、積極的にその場を設けようと思っている。今の自分は困難を乗り越えて、信頼できる仲間に巡りあうことができたので必要ないのだが、ここにたどり着くまでの困難の中で迷っている方とって、その場はあるべきだと思う。自分は女性なので、その場をつくることができるだろう。

対策は、根性論ではない。私はほぼ孤軍奮闘してきたけど、そんな必要はない。不適切なところからは去り、自身の純粋な熱意と努力を、成果につなげやすい場所はきっとある。無ければ作らなければならない。個々の性質(性別をはじめ、出身や言語や信条など)を理由にハンデをつけられることはなくしていかねばならない。

女性がどんな困難に立たされているかは、あまり言語化できない(シビアすぎて適切に伝える言葉が紡げない)のですが、伝えるとするなら、この本「82年生まれ、キム・ジヨン」をお勧めしたい。この本はまさに見えざる女性の困難を伝えるために書かれたものです。

女性自身でさえ、小さい頃から暗黙的に刷り込まれた感覚(アンコンシャスバイアス)にとらわれていて、目立ってはいけない、自衛しなければならない、気を遣わなければならないという意識がつきまとう。

でも、自分を押し殺してまで生きることはつらい。女性に限った話ではなく、男性も女性も、若くても老いてても、どんな出生であっても、自分に自信をもって生きられることはとても大事なことだと思う。そして、個々の感じ方だけでなく、社会の中でも、個々がのびのびと能力を発揮できる方が効率的で生産性が上がるだろう。

そのためには、女性も男性も、みながアンコンシャスバイアスに気付き、考え、行動する。自分も相手も不快にならず、心地よく過ごせる場をつくるには、皆が意識を変え、行動を変えていく必要がある。

易しいことではない、自分のこれまでの言動を恥じることはたくさんある。わたしもそう。

その中でできることは、次の言動を変えること。できることから変えよう。

Do the next right thing. You can only give what you have, so getting started to make it.

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