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厚生労働省が医薬品の供給不足情報をウェブサイトで公表

 厚労省は4月から医薬品の供給不足に関する情報をウェブサイト上で公表します。出荷を制限・停止した全ての医薬品の情報を公開し、企業名や品名、欠品や品薄の状況、改善が見込まれる時期、代替薬の有無などに関する内容の掲載を想定しています。
 医薬品の供給停止などの報告を企業に求めることで、過度な買いだめの防止や代替薬の確保などの早期対策に繋げることが狙いです。
 
 現在は月に1度、日本製薬団体連合会が供給状況を発表していますが、医療現場にタイムリーな情報を提供できておらず、代替薬の準備が間に合わないなど、後手に回っているようです。
 
 後発医薬品のメーカーを中心に品質不正が相次いだこともあり、医薬品の供給不足が続いているそうで、日本製薬団体連合会が実施したアンケート調査によると2022年8月末時点で全体の約29%にあたる4,234品目の医薬品の供給に支障が出ています。依然として多くの医薬品に供給不安が生じ、医療機関・薬局に必要な医薬品の入手が困難な状況が続いています。
 
 いざという時に必要な薬が足りなければ、安全・安心な医療サービスを受けることが難しくなるかもしれません。この新たな取り組みにより、医薬品の供給不足が少しでも解消されることを願います。(H. S)
                                                                                                                                    
参照:日本経済新聞(2024年2月20日付)
日経電子版(2024年2月16日付)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA160UI0W4A210C2000000/
厚労省(後発医薬品等の供給不安への対応について)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kouhatu-iyaku/index_00004.html
日薬連(医薬品供給状況にかかる調査結果)
http://www.fpmaj.gr.jp/medical-info/results-of-survey/
日経ビジネス(医薬品供給不足とは?20年のジェネリック不正と薬価制度が背景に)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00081/070700583/