「頭痛」のことどのくらい知ってます?
知ってますか?
日本人の3~4人に1人が「頭痛持ち」って…
季節変化や気圧の影響を受けやすいとも言われる頭痛…
新型コロナの影響で違った形で頭が痛くなりますね…トホホ…
頭痛って「も~~~イヤっ!」ってなりますよね?
コロナに関する情報は沢山あるし、命にかかわる重大な頭痛もあるのでちょっと知ってて欲しいなと思い、今回のテーマは「頭痛」にしてみよーと思います!
頭痛って一言で言っても色々な種類の頭痛があるのをご存じですか?
痛みの起こり方によって大きく3つに分類することができます。
(1)日常的に起きる頭痛
風邪や二日酔いなど。原因が解消すれば消失する頭痛のこと。
(2)危険な頭痛
脳の病気に伴う頭痛。急激に起こる激しい頭痛など。
(3)慢性頭痛
原因となる他の病気がなく繰り返し起こる頭痛。「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」3大慢性頭痛と言われています。大規模な疫学調査報告によると、片頭痛は15歳未満を含めると約1000万人、緊張型頭痛は約2400万人、偶発頭痛は約100万人と、合計すると日本国民の4人に1人が「頭痛持ち」という計算になります。
様々な頭痛に対し、どの分別なのか?で対応が変わりますね。対処法もチラッとお教えいたします。
(1)(2)の頭痛について…
(1)日常的に起きる頭痛は、頭痛を引き起こす何らかの原因が必ずあります。例えば、二日酔いの場合、二日酔いに対するケアを行えばよいのです。風邪などの場合、発熱などによる痛みが原因。その原因を除去するケアを行えばおのずと頭痛も軽減するはず。
(2)危険な頭痛は、四の五の言わず医療機関へ!!命に係わる重大なことが頭の中で起こっている可能性が高く、迷わずに救急車を呼んで下さい。
さぁ、残るは(3)慢性頭痛と呼ばれる頭痛、、、
慢性頭痛も細かく分けると「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3つのタイプに分けることができます。自分はどのタイプなのか?それぞれを理解して対処できるようになるといいですね!
あなたは慢性頭痛はどのタイプ?頭痛タイプチェック!!
あなたの頭痛がどのタイプの頭痛はチェックしてみましょう!
痛みに対する8つの質問にそれぞれA B Cの回答が用意されています。A~Cの中から1つだけ選択してください。
さぁ、始めましょう!
痛みの頻度は?
A 1~2か月間は毎日ほぼ決まった時間に起こる。継続時間は1~2時間程度
B 同じような痛みがほぼ毎日起こる
C 月に数回、頭痛を繰り返す。持続時間は数時間~長くても3日まで
どんな痛み?
A えぐられるように激しく痛む
B 締め付けられるように重く痛む
C ひどくなると「ズキンズキン」と脈打つように痛む
どこが痛む?
A 片方の目の奥
B 頭全体もしくは後頭部や首すじ
C 頭の片方。あるいは両側
家事や仕事は?
A 何もできなくなる
B なんとかできる
C するのがつらくて、できれば寝ていたい
動くと痛みはどうなる?
A 激痛のため、じっとしていられない
B 痛みが軽くなることがある
C できれば動かずじっとしていたい
頭痛以外の症状は?
A 目が充血する。涙が出る。鼻水がでる。
B ふわふわした眩暈(めまい)や肩や首の凝りを伴う
C 吐き気を伴うことがある。光や音に敏感になる
首や肩の凝りは?
A 頭痛が起こるのと同じ側の肩が凝る
B 頭痛の時はいつも肩や首の凝りがある
C 頭痛が起こる前に首や肩が凝る
頭痛が起きたときは?
A じっとしていられない
B マッサージやストレッチをしたり、お風呂に入ったりする
C じっとして痛みが過ぎるのをまつ
あなたが答えた回答で1番多い回答はA B Cのうちどれでしたか?
チェックの一番多いアルファベットが貴方の頭痛のタイプかもしれません。
Aの回答数が一番多かったあなたは「群発頭痛」の疑いがあります。
Bの回答数が多いあなたは「緊張型頭痛」の疑いがあります。
Cの回答数が多かったあなたは「片頭痛」の疑いがあります。
それぞれ、
タイプA…群発頭痛
タイプB…緊張型頭痛
タイプC…片頭痛
に分けて、各タイプごとの特徴と予防や治療などについてお教えしますね!
群発頭痛…「大の男が泣く頭痛」と言われており、激しい痛みが特徴です。男性に多い頭痛のタイプ。
【予防や治療】ー群発頭痛ー
群発期間は其々に違いますが、一定周期であることはハッキリしています。飲酒すると発作が誘発するため群発期間中は少量であっても飲酒を避けることが大切です。また、予防的に対応することも生活への影響を抑えることができるため、決まった時間に発作が起きる場合は事前に血管収縮薬(エルゴタミン)を服用するのもよいでしょう。医師に相談してみてください。その他には酸素吸入や神経ブロックの治療が用いられます。
慢性頭痛の中で最も多いタイプ。ストレス頭痛とも言われています。
【予防や治療】-緊張型頭痛ー
緊張型頭痛は精神的にも身体的にも緊張を解消することが第一なので、初めから薬に頼らず、ストレッチやマッサージをしたり、外の空気を吸うなどの気分転換を図ることが大切です。また、ゆっくりと入浴することもリラックスに繋がります。薬物療法を用いる場合は、筋肉をほぐす筋弛緩薬の投与や、不安やうつ状態を軽減する抗不安薬や抗うつ薬、痛み止めなどの消炎鎮痛薬、漢方薬などが使用されます。
男性よりも女性の方が多いと言われる片頭痛(偏頭痛)。30代女性の20%は片頭痛持ちと言われています。
【治療や予防】-片頭痛(偏頭痛)-
一般的な誘因としてはワインやチーズが有名ですが、個々により様々であり自分のパターンを掴んでおくことが良いとされます。片頭痛の予防には誘因を避けることが有効で、起きた場合はできるだけ安静に、暗い部屋で眠ってしまうことが一番です。薬物療法を用いる場合は、発作の前兆がわかればエルゴタミン製剤を早めに服用したり、予防薬の事前服用も効果的です。用法・容量はかかりつけの医師に相談してみてください。誘因となるものは、空腹・月経前や月経中・音・運動・経口避妊薬・チーズ・柑橘類・ナッツ類・寝不足・チョコレート・コーヒー・ストレス…など様々です。
自分の頭痛はどのタイプなのかわかりましたか?
生活環境が多様化する現代社会はストレスも多様化。その中で上手に生きていくためにはセルフケアも上手に行い、快適な生活を送りたいものですね。最後に、もう一つ教えておきたい頭痛があります!それは…危険な頭痛についてです。先に述べたように、危険な頭痛は四の五の言わず医療機関への早期受診がとても大切です。ただ、救急車を呼んだ方がいいのか?どんな場合に医療機関に行けばいいのか?迷ってしまうことも多いのではないでしょうか?私がERナース現役時代、運び込まれる頭痛の中でもっと早く来ていれば予後が大きく違っていたかも…と思うケースも少なくありませんでした。危険な頭痛の見分け方(危険頭痛簡易診断アルゴリズム)も、もっと多くの人に知っておいて貰いたいと思います。ぜひ、危険な頭痛をいち早くキャッチして的確な判断ができるように…と願います。
危険頭痛簡易診断アルゴリズム
アルゴリズムとは問題を解決するための方法・手順を意味します。頭痛の診断で最初に行うことは危険な頭痛をまず鑑別することが大切です。診断は医師が行いますが、診断材料となる情報収集にも欠かせないポイントです。できるナースは患者ケアとともに、的確な情報を収集し医師に提供することで迅速な対応へつなげ患者さんのために動きます。
簡易診断アルコリズムは「はい」「いいえ」で振り分けますが、設問に対し「はい」となった場合「危険な頭痛の可能性が高い」と仮定し対処していく手法です。一つでも「はい」になるようならば、危険な頭痛と判断し迷わず救急車を呼んで下さいね!自分で呼べない人のためにも、判断材料として多くの人に知っておいてほしいなぁ~と思います。
まとめ
私の周りにも「頭痛持ちさん」はとても多く、ケガなどと違って目に見えない痛みに苦しんでいることに何か手助けできればなぁ~と、今回は頭痛について書いてみました。痛みは人それぞれですが、ERにいたころ日本人は他国の人と比べ痛みを我慢する方が多いなぁと感じたことがありました。痛みは我慢する必要はないと思います。痛いんですから。痛みは身体からのサインです。助けてほしいサインなのです。これを読んで下さった方々が、頭痛セルフケアマイスターになってもらえるといいなぁ(笑)
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