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サンドイッチ的SF

久しぶりに小説を読むことに手こずっている。

竹書房のSFには信頼を寄せているので、今回も面白いに違いないと思って購入したイスラエルのSF小説。

誤解を恐れずに言えばお話自体はきちんとしたSFで、その点については非常に読みやすい。

ただこの作品を理解するには、どうしても自分の地力が足りないことを痛感してしまう。
イスラエルという国の在り方は、通り一遍の事しか知らず、大切なことを読み落としているような気がしてならない。

私はあまり普段は背景など、その作品が提示している情報以上のことは考えないようにして小説を読んでいる。少なくとも初回はそうしている。

しかし、まえがきには「イスラエルという国家は、本質的にサイエンス・フィクションの国」なのだと記されているので、やはり歴史、国家、その国をなしているそのものなど前提として知っておくべきことがあるということかな、と思った。
つまり、普段の自分の読書スタンスを少し変えなければ、ということだ。

知らない前提があることと、自分には少なくともこの作品をきちんと語れる知識が追いつかないことの2点が手こずっている理由だ。でもこの大変さは不快ではない。もちろん。

竹書房のSFはいつだって面白い。今回ももちろん面白い。少しずつ、確実にちゃんと読み進めている。例えるなら筋トレ…いや私トレーニーではないな。山登り…いや私インドア派だわ。
口一杯にバケットで出来た沢山具の詰まったサンドイッチを食べている感覚が近い。
色んな味が混ざって、食べるのが大変で、でもとまらない。

サンドイッチを食べ終えたとき、私はどんな感想を抱いているのだろうか。

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