使命
昔から自分のことは、よくわかっていた。
大事な人が一人いればそれでいいし、
まわりの目なんか気にならなかった。
信じていたから。自分を。将来の自分を。
まだまだ、これからだった。
小さい頃から親がいなくてまわりと違うことはわかっていた。
だからこそ、私は落ち込む事もなく
未来の私に希望を抱いた。私は、まだできる。まだまだいける。
目の前でなにがおころうと、私はあまり驚かなくなった。
もうこの際、これが運命だと思って受け入れるスタイル。
今、私に守りたいものなどない。
欲しいものだけ。
「好き勝手やってるな…」
外は、たちまち黒い煙に覆われて行った。
サイレンが鳴り響き、人々は走って避難していた。
学校の屋上からそれを眺めていて、昔から
おかしな世界だとは思ってたけどまぁこんな日もくるのかなと
さほど驚かなかった。
それを気づいた人がやるまで。
私は、この世界に一番希望をもっていい人間なのよ。
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