世界
「なにこれ…」
目の前が強く光ったあと異変が起こった。
足下は、小さい頃好きだった、キラキラのゴムのくつに
肩には、ふわふわの猫耳のようなパッド…
そして、なんかしっぽが生えてるんですけど!!!??
しっぽの先に、筆みたいのがついている。
ふりふり動いていた。動かしたいと思っていないのに。
胸には、はらはらとあのブローチが輝いていた。
突然、小窓がスゴい音をたてて割れて
なにかが、私の腕先にかすかにあたり床におちた。
小石。誰か投げたんだ。
窓の方に目をやると、ぺぺと誰かの足下がみえた。
しゃがんで顔をだしたのがあのヤンキーが
目を見開いてにやついた。
「なんて格好してんだめがねちゃん」
むかつく。したくてしてるわけじゃないのよ。
無性にイライラしたのと、恐怖がいりまじって
すごく疲れた。
気づいたら先輩はいなくなっていた。
ペペが小窓から床にトンとおりてきた。
「ユミ。君がこの世界を救うんだ。世界を取りもどすんだ」
私の、筆先がついたしっぽの動きと
ペペのしっぽの動きがシンクロしているなぁとぼんやり考えながら
それを眺めていた。
世界ってなによ。
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