図書室の番犬「カラーシアン」
私たちが生きているこの世界には
「色」っていうものが存在していたみたいで。
それは、結構前の話になるんだけど
見えないものを想像することはとっても難しいことなので
私には、それが何って言えないんだけど
その「色」が人を変えて、世界も変えてしまったんだって…
「ふぅ…。」
私、小泉ゆみ(17)高校1年生。
毎日、やるべきことが目の前にあってとっても充実している。
手に入れたい物は、自分の力で手に入れてきた。
ただ一つだけ手に入らないもの…それは…
「…先輩。」
2つ上の、早坂先輩。
いっつも白いハットをかぶってる。
優しくて、穏やかで、あこがれる。
わたしにも、そんな大地のように広い心があったらいいのに…。
17歳。さすがにもう大人だよね。って自分で思うんだけど
なかなか、変わらない自分がいる。
そもそも、何になりたいんだろう?
なんで変わりたくて、なんで今の自分が嫌なのかな。
でも、もっと
もっと もっと もっと
成長したい自分がいて
早坂先輩を見ると、その気持ちが大きくなっていく…。
私の高校は、2校繋がっている。
あきらかに、テンションの違う人種がいる高校が隣にある。(というか実質繋がっている)
私は、あいつらが嫌い。
なにか邪魔をされているような気がする。
なにか。
「ん〜〜〜〜。今日も最高に気持ちいいな。こんな幸せないよなぁ〜」
「そうですね!!」
「オイ。パン買ってきて。パン。」
「やきそばですか?」
「うん。やきそば。早く。ね。早く早く」
「んも〜」
これ、もっと気持ちかったってこと?
アタシの髪の毛と空のコントラストが今日は違う。
きっとこんなとき、すごく気持ちいいし明るいから
とにかく良いんだと思う。
雨の日は、コントラストがほぼほぼ変わらなくって嫌になる。
アタシは、それが嫌いだった。
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