こんな世界に希望なんてあるか
赤 青 黄 緑 紫 ピンク …
どんな色なのかしら。
「きみに色は似合わないよ」
先輩は、そう言っていた。先輩には色が見えるのかしら。
私には、先輩が真っ白な人にしか見えない。
だって、私たちは「白」だから。「黒」じゃない」。
ベッドの上で、ブローチをあけたりしめたりしてみる。
キラキラ光る、石がうめこまれている。
それを指先で触ったり、はじいたりしてみる。
ブローチは、あのときみたいに光はしない。
なんか、楽しみが終わっちゃったような感覚。
本を何度も何度も読んだけど、モヤモヤが残った。
わからないことがあることは、好きじゃない。
しりたいのに。
コツコツ
窓に、ペペがいた。
耳に雪がかかって、冷たそう。
早くおうちにいれてあげないと…
窓をあけると、玄関先に
あのヤンキーがいた。
「白いなぁ。」
私は、不安が押さえられなくて
白い見えないくらいの涙を流した。
きっと、私の涙は
誰にも気づかれる事なく無事に
死ぬまで
きっと
ずっと
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